3月中旬になりました。高校などは卒業式が終わったところが多いと思いますし、小学校・中学校も今月中旬以降に卒業式を控える学校が多いと思います。私の場合は、小学校と中学校はどちらも都内の公立学校で3月下旬に、高校は都内私立で3月1日に卒業式がありました。専門学校は3月中旬が卒業式でした。

 私にとって、卒業式はどうしても思い出してしまうエピソードが多いです。小学校では集合写真撮影で突然騒ぎ出してしまい、中学校では卒業式予行で国歌斉唱の際に国歌『君が代』をひときわ大きい声で歌ったところ先生方や一部の生徒から顰蹙を買ってしまう(一方一部の生徒からは私を賞賛する声があった)、というトラブルを起こしてしまいました。逆に高校時代になると、学級委員から「担任の先生に賞状を渡してくれないか」と依頼を受け、実際に感謝状を作って先生にお渡ししましたし、専門学校では成績優秀者として表彰を受けました。

 

 その話はさておき、2月28日(水)朝にこのようなニュースを見ました。

 

 

 この場合、卒業記念品はPTAの予算から賄われており、卒業生に贈られます。しかし、保護者がPTAに加入していない場合はその家庭の子供に卒業記念品が渡されないという問題です。

 

 記念品の内容はともかく、結論から言うと、私はこの問題に対して「非」であると感じます。

 PTAは保護者と教員により成立するもので、PTA未加入はあくまで保護者側の問題です。しかし親の責任と考えるべき事案に対し、その影響を子供が被るのは、果たしてPTAのあるべき姿に合うのか、というのが疑問です。

 そもそもPTAとはどうあるべき組織なのか、調べてみました。

 

 PTAとは任意加入団体であり、すべての学生に等しく無償でボランティア活動をするのが本来の在り方です。しかし、保護者のPTAへの加入・未加入に学生本人が果たして関係あるのか、というのが非常に疑問です。卒業式関連以外でも、例えばPTAに参加していない家庭の児童が登校班から排除される、等のトラブルが発生しています(これは登校班をPTAが管理していたために発生した問題だが、のちにその学校の登校班は学校が直接管理するようになったため解決済み)。これも、PTA未加入により学生本人が割を食っていると判断せざるを得ない事例です。

 そもそも、任意加入団体であるPTAが、全家庭参加を前提としているような活動を実施しているという現状があり、その現状を見直していかなければなりません。近年では、PTAに入るか否かを任意としているものの、それで学生本人に影響が出るようなことはないとしているPTAも存在はします(記憶が正しければ、私の母校のPTAは現在そのようなルールになっているはず)。

 

 しかし今回に関しては、想像以上に「是」の意見が多かったことに驚いています。「是」の意見の皆さんは、果たして自分が当事者になったときにどのような反応を見せるのかが非常に気になります。当然ながら、保護者側の問題で学生本人が被害を受けてはなりませんし、そもそも加入しているか否かで子供たちが不利益を被ることはあってはならないと考えます。

 

 

 先日の記事でも、全員を納得させるのは難しいことをお伝えしました。今回もまさしく同じような状況です。とはいえ保護者レベルで完結する話ならともかく、いくら同じ家庭で暮らしているとしても子供と親は別人です。一連の騒動は保護者側の問題により学生本人が不利益を被っていることから、児童の権利に関する条約や教育基本法等に反する恐れがあります。今後は卒業記念品の在り方、ひいてはPTAの在り方そのものをも変えていかなければならないと考えています。

以上