新嘗祭② | matsurinosatoのブログ

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NGO日本まつりの里は、全国47都道府県にそれぞれのNPO を置き、古来、主に神社と氏子によって受け継がれて来た、伝統文化「まつり」を求心力とする6次産業形式の地方振興事業連合です。

新嘗祭②


残り6日と差し迫った新嘗祭ですが、その前に奉納させて頂く伊豫稲荷神社について深堀りします



伊予稲荷神社は、約1200年前に京都の伏見稲荷大社の御祭神を勧請し祀った神社です



主祭神は宇迦能御魂大神で、稲荷神として商売繁盛や五穀豊穣などのご利益があるとされています

稲荷神の御神花である藤の花が有名で、境内には300年以上前に伏見稲荷大社から移植されたという藤の木があります



また伝説好きには堪らない!伊予稲荷神社の御山には、九尾の狐を祀る久美社があります



九尾の狐は、日本の古代神話に登場する神獣で、神通力や変化の術を持つと言われ、

伊予稲荷神社には、九尾の狐にまつわる伝説がいくつかあり、少し紹介します



一つは、九尾の狐が伊予稲荷神社の神主に化けて、神社の財産を横領したというもので

この話は、江戸時代の随筆『稲荷物語』に記されています



また九尾の狐が、伊予稲荷神社の御神体である狐の尾を守っていたという話もあり


この話は、明治時代の神道家・平田篤胤が著した『稲荷神事考』に記されています。 


この話によると、九尾の狐は伊予稲荷神社の御山に住んでいて、神社に奉納された狐の尾を守っていました。 

しかし、明治維新の時に神社が荒廃し、狐の尾が盗まれそうになった際、

九尾の狐は、狐の尾を自分の尾に結び付けて、神社から逃げ出しました。 その後、九尾の狐は狐の尾を神社に返すことを約束して、姿を消しました。 


直接宮司さんから聞いた話だと、昔は九尾の狐の尾を、普通に天日干していて、

氏子や村人が、ご利益にあずかろうと、毛を持って帰った人もいたが、後日血相変えて返しに来たそうです


この話は、伊予稲荷神社の宝物館に実際に収納されている狐の尾の由来を説明するものです


伊予稲荷神社の九尾の狐伝説は、神社の歴史や信仰に関わる興味深い話ですね!