以前私が勤めていた会社は、アメリカの大きな保険グループでした。
日本にもグループ企業が何社かあり、それぞれが大きな看板を上げていて、その一つです。
もともと私は、家業のガソリンスタンドが上手くいかなくなり、45才で代理店研修生として入れてもらった会社です。
5年間の研修期間を無事にクリアできれば、代理店として独立できる、(クリアできなければ辞めなければならない)と、背水の陣で臨みました。
最初はまったく売れず、半年で辞めなければならないかという、まさに背水のギリギリにまで立たされました。
けれど、お客さまと、お世辞や上っ面の付き合いではなく、まっすぐに向き合い、保険商品を売るよりも、まずはお客さまの素晴らしさを知ろうと心がけ始めて、すべてがうまくまわり始めます。
それが会社の目に止まったのか、正社員にならないか?と声をかけていただき、数年前までガソリンスタンドのおやじだった私が、本社で働き、グループ全体の仕事にも関わるようになりました。
普通は雇いませんよね、そんなおっさん(笑)。
そこに、そのグループのしなやかさや、魅力があるのだと思います。
自由闊達で、目的に向かって、最善の選択をしていく。
斜に構えた目で人を見ず、企業の目的にとって、その人の良さは何かとしっかりと見る。
過去のチャレンジはリスペクトしながら、過去の実績ばかりにはこだわらない。
いつも「伝説は未来にある」と、仲間たちとともに歩んでいく。
ある時、グループ企業のある社長と何人かでランチの会食をする機会がありました。
私以外は若手の社員中心に集められた、社長を囲む、グループ企業の文化を作るためのランチ会です。
大きな企業の社長(CEO)ですが、とてもフランクに、一人ひとりに心を配りながら話してくださいました。
ランチ会の終わりに、その社長がくださった言葉が、まさにその企業、このグループを象徴するものでした。
「とにかく人を好きになること」
「壁を作って自分を守る仕事ではなく、道を作って人と交わる仕事をしよう」
「それにはまず人を好きになることから」
とにかく人を好きになる。
私たちは何のために生き、何のために働いているのかを考えれば、幸せになるため。
幸せとはどんなときかと言えば、そばにいる人を好きになれるようなとき。
そばにいる人との間に壁を感じるようなときに、人は幸せにはなれません。
まず人を好きになる。
好き、というのは、人の心に道ができていること。
心と心を行き来できる時のこと。
壁を作って自分を守るのではなく、道を作って人と交わる。
素敵な社長、素敵な企業、素敵なグループだと、強く思いました。
まずは人を好きになることから。
今日もイイ日に。
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