3.松本聡香 2 | 木の葉が沈み石がうく
 彼女はその後、ひたすら逃げる人生へと突き進んで行きます。いじめで完全に心を壊された彼女は、もはや勉強する力も残っていませんでした。
元々成績優秀だった彼女は、高校のテストで赤点を取ると、「教師にオウムだからと差別されている」と主張するようになりました。
 
 そんな彼女が選んだのは、アレフに戻り、教団のトップに立つことでした。
「自分のいうことだけを聞いてくれる人を集めたい」彼女はアレフの人にそう言い、家を出ました。

 教団内には、ステージ(宗教的階級)があります。
一般に、父に次ぐ弟子として最高のステージは正大師だと思われています。「アーチャリー正大師」と呼ばれていた麗華、「マイトレーヤ正大師」と呼ばれていた上祐さんなどが、そのステージにありました。

 ところが、あまり知られてはいませんが、聡香は本来的には正大師の上の正報師のステージにあると、父に認められていたのです。
正大師と正報師の間には大きな差があります。彼女はそのステージを利用し、教団のトップに立とうとしました。

「オウムとの関係を断ち切れない家族に強い違和感を抱くようになり、私は16歳の時に家出をしました(『私はなぜ麻原彰晃の娘に生まれてしまったのか』より)」

と彼女は語っていますが、残っている資料に鑑みる限り、真実ではありません。

 教団の掌握に失敗すると、彼女は江川紹子さんのところへ逃げました。
江川さんのところにいる間も、彼女は人に「あなたは○○の成就をしました」と、成就の認定をしていたことがわかっています。

 ある日、聡香は江川さんのところからも逃げ出しました。彼女が隠れて何をしているのか、江川さんに気づかれてしまったようです。
江川さんは後見人を辞任し、その理由を記したブログの記事をアップし、また、マスコミ各社にも経緯を説明した文章を送付しました。

 しかし、なぜかマスコミ各社は江川さんの記事を無視し、聡香を利用しはじめました。聡香には商品価値があったのでしょう。

聡香が今まで何を言ってきたか、その発言の変遷、どれだけ嘘をついているのか、おそらく彼女の本や、ネットに残っているその他の発言を照らし合わせれば、皆さんも検証できると思います。――そもそも、事件当時5歳だった彼女が、何を知っているのでしょう。

 彼女を批難できないことはわかっています。彼女は生きるために嘘をつかなければならなかった。生きるために、いじめられる側から、いじめる側にまわらなければならなかった。
失われた自尊心を取り戻すため、悲劇のヒロインとしての脚光を浴びていないと、生きていけないのだと。

 ――でもなぜですか?

 なぜマスコミの人たちは、あるいは公安調査庁や公安警察は、彼女を守ってあげなかったのですか。

彼女の心が壊れていることは、あなたたちにはわかったのではないですか。それでも、政治のためには、あるいは視聴率のためには、あの子を利用し続けるのですか?
 今彼女に必要なのは、適切なカウンセリングと、治療なのではありませんか?

 お願いします。もうあの子を利用するのはやめてください。あの子をもうこれ以上、壊さないでください――。

 もう聡香の利用は、終わりにしましょう。




追記:

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