今月20日に始まった奄美大島での集中豪雨が、3名の方が亡くなられる大きな災害となったことに胸が痛みます。
この件で、とにかく気にかかっていたのは、ちょうど奄美の方々の被災時期と重なる10月22~25日に、昨年から日本初開催の重要なスピリチュアルイベントとして多くの人の期待を集めていた
「13人のグランドマザー国際会議」 が、その奄美大島で行われる予定だったこと。
豪雨被害の報道を知った時に、まず出てきた言葉は“え?じゃあグランマの開催はどうなるんだろう?”でした。
結局、鹿児島で待機していたグランマ達は、霧島の地で一日繰り延べ日程で祈りの儀式と会議を遂行し、
一方でグランマ達を迎える予定だった奄美のスタッフの方々も、現地でティピ(インディアンテント)を張って祈りを捧げたことが、主催者・龍村ゆかりさん(映画『ガイアシンフォニー』監督・龍村仁夫人)のブログに詳しく報告されています。
急な予定変更に対処してのけた関係者の方々のご苦労・ご尽力に、大きな感謝とエールを送りたいです。
──というわけで、ここから先は少しエラそうに聞こえるかもしれませんが、少し俯瞰した目線で正直な感想を打ち明けたいと思います。
実はこの「豪雨による、当初の予定断念」という現象に出会ってすぐに思いだされたのは、
記憶に新しい2009年7月22日の皆既日食の時に起こった出来事でした。
あの時も、本州全域では部分日食しか観測できないところを、国内唯一の皆既日食バッチリ観測ポイントとして、
奄美北方のトカラ列島・宝島が注目されていて、現地の宿泊施設は日食ツアー客で予約満杯の状態でした。
そうして、人によっては苦労して休暇を取り、貯金をはたき、満を持して待ち受けた日食鑑賞が、あいにく日食開始直後のタイミングで土砂降りに見舞われて、オイシイところが拝めない結果となったのでした。
それはまるで、とかく自然現象さえ人の都合に組み入れようとしがちな現代人特有の感覚に、自然が“No”を示した、ように感じたものです。
さらに一方では、あたかもそのアンチテーゼのような出来事がありました。
その頃、宝島から遠く離れた沖合を航行中のある船に乗っていた人達は、船長さんの機転で天気の良い海域に移動できたために、そんなつもりはなかったのに完璧な皆既日食を観ることができたのです。
〔私は当日の夜、この時の映像をYouTubeで観て「オオオーッ!」と一人拍手で盛り上がってました(笑)〕
この一連の出来事で、私は二つのことに思いを馳せていました。
一つは、現代人的な利便・利得への期待を離れていた人々に、自然の恵みがもたらされたということ。
もう一つ、自分一人の欲求充足のためでなく“みんなを喜ばせたいために”動いた船長さんが、この幸運を引き寄せたということ。
今、この世界は従来の価値観をガラリと転換させなければ継続はムリ、というところに追い込まれていますが、これから新たに私たちが築く世界では、
「このように生きればいいんだよ」ということを、大いなる意思が例を示して教えてくれたように感じています。
今回のグランドマザー国際会議の開催スタイル変更も、日頃から自然との共存を実践してきた先住民のマザーたちにとっては、納得できる出来事だったのではないかと想像します。
それにきっと、奇しくも海をはさんで霧島と奄美の二ヶ所で同時に祈りを捧げる形になったことは、
二つの地のエネルギーを結ぶような、意味深長な働きがあったのかもしれません。
人智の予定を超えた自然のはからいに、臨機応変に従って生きること。
それが、結果的に最善の事をもたらしてくれると信じること。
そうしたあり方こそが、私たちのお疲れ気味の魂が息を吹き返し、古き良き時代に発揮していた本来の能力を取り戻す土台となるのではないかと思っています。
※この件ではもう1つ、「共通点」を感じた出来事があるので、次回に続きます…!