今回は、いわゆるコロナ禍で見えてきた行政の課題についてお話をさせていただきます。
前回記事では、詩人の如き叙情的な発信をさせていただきましたので、議員として実務的な内容も発信させていただきたいと思います。
僕は、コロナ禍によって、様々な行政課題が見えてきたように感じていますが、その中でも、これまで僕が取り組んできた2分野について言及していきます。
まずは、マイナンバーカードについてです。
マイナンバーカードについては、このブログでも2回ほど記事を書かせていただいていますが、市民がより直接的にマイナンバー制度の恩恵を受けるためには、マイナンバーカードの普及率を向上させることが不可欠です。
一人一律10万円を給付する特別定額給付金事業の実施しに当たり、マイナンバーカードを使ったオンライン申請の利便性の高さや申請から給付までのスピードが際立っています。
しかしながら、課題も浮き彫りです。
まずは、普及率の低さです。
マイナンバーカードの普及率は概ね15%ほどで、非常に便利なオンラインでの申請が可能となる対象者の数が、そもそも少ないということになります。
次に、オンライン上で本人確認と電子署名をする際に必要なパスワードを忘れてしまったり、その存在自体を忘れてしまっている人が多くいるということも課題です。
パスワードの失念などに関する問い合わせによって、各地の役所で窓口が混雑するという事態が発生し、市民のストレスや行政の業務が増加してしまいました。
こうしたことから、特別定額給付金のオンライン申請に関する批判も存在しているようですが、僕はオンライン申請の取り組みは素晴らしいことであると思っています。
実際に僕もオンライン申請をやってみたんですが、ものすごく便利だったからです。
自分の好きな時間に10分ほどで申請が完了します。
今回は、特別定額給付金の申請でしたが、こうしたオンライン申請が可能な行政サービスが増えると、市民生活はどんどん便利になっていくと思います。
めっちゃ便利な仕組みなわけですので、現状として恩恵を受けることができない人が多くいるということを、むしろ伸びしろと捉えて、今後の取り組みに活かしていくべきと考えます。
その取り組みとしては、まず第一に、当然のことながらマイナンバーカードの普及率を伸ばしていくということが求められます。
すでに昨年の大分市議会で提案させていただいたことですが、マイナンバーカードの有用性や安全性を市民に理解してもらう啓発を行うと共に、発行に際しては申請から交付までの利便性を向上させていくということで、地道に取り組みを進めていく必要があります。
ですので、まだマイナンバーカードを発行していないというあなたは、是非とも上に紹介した僕のマイナンバーカードの解説記事を読んでいただき、今回の特別定額給付金のオンライン申請には間に合わなくとも、マイナンバーカードの発行申請をしていただきたいと思います。
第二に、マイナンバーカードを活用したオンライン申請などの機会を増やしていくことが望ましいと思います。
市民が日常的にオンライン申請を行うということが一般化すれば、今回起きたようなオンライン申請にまつわる混乱は減少するに決まっているからです。
また、回数をこなしていくことで、システムの課題なども抽出していくことができるとも思います。
マイナンバーカードを活用したオンライン申請の機会を増やしていくことで、市民生活の利便性が向上することはもちろんですが、このコロナ禍に代表されるような緊急性の高い対応を迅速かつ安定的に提供することができる体制が整うものと考えます。
来月に開かれる大分市議会第2回定例会では、以上のような点を踏まえて大分市のまちづくりに取り組んでいきたいと思います。
もう一つの行政課題として、行政と市民との情報共有や意思疎通という点についてもお話させていただきます。
コロナ禍において、行政と市民の間で正確な情報や対策のコンセプトを共有することや、その即時性を確保することなどが不十分であるということが課題として見えてきたと思ます。
正確な情報の共有ができなければ、不要な不安や混乱を助長しますし、対策のコンセプトを共有することができなければ、市民に対して効率的に支援・サービスを提供することが難しくなります。
そして、それらの共有にはスピードが求められます。
そのことに関して、行政も努力はしています。
市報のような広報紙やホームページ、SNSなどによって情報を発信しているし、記者会見などによってマスコミにも情報を提供しています。
このような取り組みは、着実に効果を生んでいると評価できますが、全ての市民と情報を共有していくことは極めて難しいです。
ですので、こうしたチャンネルは多いに越したことはありません。
そこで、僕が改めて着目しているのが、スマートフォンやタブレット用のアプリの活用です。
大分市には、大分市公式アプリというものがあります。
僕は、平成29年に大分市公式アプリの活用について市議会本会議で一般質問してから、大分市公式アプリの機能強化に取り組んできました。
僕の取り組みの主眼は、アプリのプッシュ通知機能の有効活用です。
アプリの運営者から利用者に対してお知らせを行えるプッシュ通知機能は、即時性を持ちながら情報を共有するということに関して非常に有効です。
もともとは今回のようなケースは想定していなかったので、行事やイベント、様々な市民サービスの情報などをプッシュ通知機能で市民にお知らせすることによって、大分市のまちづくりを活性化することができるという観点で、取り組みを進めてきました。
これまで、2年半ほどの期間で、利用者が希望する市政情報について、そのテーマの新しい情報が発信されたことをお知らせするというところまできているのですが、僕の望むところは、キャッチーな見出しで市民に分かりやすく情報をプッシュ通知するということです。
文章にすると分かりにくいので、イメージ図で説明させてもらいます。
これが現状の大分市公式アプリのプッシュ通知です。
僕が鶴田一郎さんのファンであることが露呈したことはさて置き、新型コロナウイルス感染症に関して市長から市民へのメッセージが発信されたことがお知らせされた際に、このようなテキストが表示されました。
『防災・緊急情報があります。』では、ピンとこないです。
次に、僕がやりたいのはこんな感じです。
ここまで表示することができると、これまでよりも分かりやすく市民のみなさんと情報共有ができるようになると思うんです。
そして、この機能は色んなことに応用できるので、是非とも実現させて、コロナ禍の教訓として大分市の財産となればいいと目論んでいます。
とは言え、このアプリに関しても、マイナンバーカードと同様に普及率が肝心ですので、まだ大分市公式アプリを利用されていない大分市民のあなたは、是非ともインストールしてください。
今後、サービスが向上していくはずですので、後悔はさせません(笑)。
そんなこんなで、最近の僕は、以上のようなことを考えていました。
新型コロナウイルス感染症の影響のある中ですが、今、自分ができることに着実に取り組み、6月に控える大分市議会定例会に備えることをお誓いし、今回の記事の結びといたします。
最後に一言・・・コロナ禍にも元気とまつき!!