【アパルトヘイト国家と次元シフト】 | キセキを紡ぐ Rut of hope

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【アパルトヘイト国家と次元シフト】

10月7日にパレスチナのハマスがイスラエルにミサイル攻撃を始めてから、イスラエルとパレスチナの情報を次々と入ってきて、この地域が一体どんなことになっていたのかがよくわかった。このあたりは、いつも戦闘状態になって、子供や女性たちが犠牲になっているというニュースがあり、たがいに相手が悪いと言い合っている。それで、どちらを支援するかで、世界が二つに分かれている。何だかわからないけれど、アラブは物騒なところだというような印象ばかりが残る。


イスラエルは、ハマスの攻撃から防衛するためだとして、禁止されている白リン弾やクラスター弾をガザ地区に撃ち込んでいた。それで犠牲になっているのは、多くが子供たちだった。さらには、ガザ地区に電力も水の供給も停めて、食糧も医薬品も入らないように封鎖してしまった。市民を犠牲にするのは、国際法で禁じられている戦争犯罪で、これは自衛のためということでは免罪にならない。しかし、イスラエル防衛大臣は、アラブ人は人間以下の獣だから、すべては許される、と言って、イスラエル兵にすべての戦争法を解除して、何をやってもいいと言ったそうだ。


しかし、アラブ人には何をしても罪を問われないというのは、今に始まったことでもなかったらしい。この紛争が始まったときに、アメリカの軍事専門家で国連の元武器監査官のスコット・リッターが、イスラエルの退役軍人のインタビューをシェアしていた。パレスチナの居住区に行って、誰でもかれでも皆殺しにしてきたと罪の意識もなく言っていた。両手を挙げている子供たちを皆殺しにしたとか、16歳の女の子を強姦したとか、そういう話をして笑っていた。二人とも高齢者だったけれど、それだけのことをして、一度も罪に問われることもなく、普通に暮らしていたのだ。


実にシンプルに言って、イスラエルはアパルトヘイト国家だ。アラブ人はいくら殺しても許されて、イスラエル人が犠牲になると、何十倍も報復する。かつての南アフリカやインド、アメリカが黒人にやっていたことと同じだ。それがイスラエルでは、戦後ずっと続いてきて、まだそのまんまだったということに、驚かされる。しかも、それをユダヤ人差別はいけないというようなことで、西側諸国が支援してきたのだ。いくら差別されてきたからと言って、他の民族を差別していいということにはならない。しかも、ユダヤ人を差別していたのは、アラブ人ではないのだ。


ガザ地区を封鎖して、水も電力も食糧も医薬品も入らない状態にするのはあまりにも非人道的だというので、エジプトやヨルダンから援助物資を運ぶトラックのコンヴォイが、エジプトとガザの国境に到着した。イスラエルは、5時間ほど停戦して、人道回廊を開くことに同意したはずなのに、攻撃し続けていて、トラックを通行させていないらしい。


このことは、イスラエル政府がどこまで悪党なのかということを、世界に示してしまったようだ。ウクライナでも、外国へ避難する人たちのための人道回廊を、ウクライナ軍が攻撃し続けて、避難する人たちを虐殺していた。イスラエルもまったく同じなのだ。ガザの外へ出さないばかりではなく、ガザの中で北部から避難する人たちも、イスラエル軍は攻撃して虐殺していた。さらには、援助物資もブロックして、飲料水もないような状態にしようとしている。あり得ない暴虐なのだけれど、イスラエル兵たちはすべての戦争法を解除されていて、何をしてもいいと言われているのだ。そして、その悪党ぶりを世界に示している。


差別意識を持つと、人間はここまで非道になれるのだということを、このことは示しているようだ。ウクライナでは、ロシア人は人間ではないと子供のときから教え込んだ結果、ロシア人を虐殺することに喜びを感じるような恐ろしいテロリスト集団を作り出してしまった。ところでイスラエルでは、それが建国以来ずっと続いていたのだ。子供の頃からアラブ人を憎むように教育されてきて、アラブ人に対してならば、どんな残虐なことも率先してするようにされている。


夢分析についてのジグムント・フロイトの講義で、神経症の子供たちの夢には、年下の兄弟が気持ちの悪い虫のようなイメージとして出てくるという話があった。子供のときから神経症になったりするのは、ずっと両親に支配されてきたからだ。親の言う通りにしないとかまってもらえないとか、愛を与えたり引っ込めたりして、条件づけられてきた子供たち。それが、年下の兄弟ができて、前みたいにはかまってもらえなくなると、年下の兄弟に敵対意識を抱く。そのときに、気持ち悪い虫みたいなイメージとして、年下の兄弟が夢の中に出てくるのだそうだ。それは、虫みたいにひねりつぶしたいという思いの現れならしい。


ある民族に差別意識を植えつけて、平気で虐殺するような集団にしようとするとき、おそらくはこうした深層心理を利用している。もともとユダヤのエルサレム神殿があったところが、今はアラブ人の寺院になっている、とイスラエルの学校で子供たちに教えている動画が、この頃拡散されていた。そして、このアラブ人たちを殺すべきだと子供たちに言わせているのだ。この子たちは、アラブ人に何かされたわけではないし、アラブ人を憎む理由があるわけでもない。ただ、アラブ人を憎むようなことを言うと、先生が満足するので、そのように発言しているだけだ。言う通りにすると、ほめてもらえる。あの人たちよりも優秀なのだと言ってもらえる。だから、アラブ人は皆死ねばいい、と子供のときから言って育つことになる。


実にシンプルに言って、次元が低い。私たち人間は、もっと次元の高いレベルで生きることもできるはずなのに、低い次元で生きるように仕向けられているのだ。競争意識や差別意識によって。認めてもらえるとか、人間以下の存在と同じだと言われるかもしれないとか、そういう意識で、他の民族やある種の人々を軽蔑し、憎むようなことが、人生で最も大事なことになるようにされてしまっている。


兄弟の競争意識と言ったら、創世記にアベルとカインの話がある。エデンの苑を追い出されたあとで、アダムとイブの息子たちが、アベルは羊を飼い、カインは農耕をして暮らしている。2人は収穫を神に供えたけれど、神はアベルの供え物だけ祝福して、カインの供え物は見なかった。それで、カインはアベルを怨んで、殺してしまったという話だ。


この話は、その土地は羊の放牧には向いていたけれど、農耕には向いていなかったということを意味しているのだろうと言われている。パレスチナの土地は、昔から羊の放牧をする人たちが住んでいたから、おそらくは多くは草しか生えない痩せた土地なのだ。そんなところで農耕しようとしても、大した収穫は得られない。それを、自分が不当に扱われているという風に受け取ったら、うまくいっている人を怨んで殺してしまいたくもなるのだろう。まるで、競争相手さえいなくなれば、自分が認めてもらえるかのように、だ。


何が本当の敵なのか、何が本当の問題なのかを見ようとする代わりに、目の前にいる競争相手に敵意を向けるのは、目の前しか見えていないからだ。次元が低いというのは、まさにこの状態を言う。目の前しか見えていないし、見ようとしていない。それで目の前の存在を敵と思って戦っても、何の役にも立たない。自分を罪人にしてしまい、状況をますます悪くするだけだ。しかし、西側世界は、人間をこのような意識状態に意図的に留めておこうとしているようだ。


2020年の奇妙なパンデミックからウクライナへ、そしてイスラエルへと、人々は目の前にいる存在に敵対するように仕向けられてきた。しかし、敵として差し出された目の前の存在に攻撃性を向けると、自分自身を滅ぼすような結果になる。私たちが病気になるのはウィルスのせいではないし、ウクライナが貧しいのはロシアのせいではない。そして、イスラエルが危険なのは、アラブ人のせいではないのだ。まさに間違った敵対意識が、現実に地獄を作り出している。


そうした中で、異なる多様な存在と共生していくことを、世界は学んでいっている。何かがうまく行かないのは、目の前にいる競争相手のせいではなく、自分自身の中にある敵対意識が、絶えず世界とのバランスを崩そうとするからなのだ。共生するあり方を信頼すること、それによって敵対意識を手放すこと。それによって、目の前にいる競争相手ではなく、本当の原因、本当の問題を見抜く視界の広さを獲得すること。


ユダヤ教もキリスト教もイスラム教も、まさにこの視界の狭さを克服するための教えだったはずだ。自分の損得ばかりに意識を向けるのではなく、大きな宇宙的な力に意識を向けること。地上の生き物は、皆それぞれに生きる空間があり、世界での役割があり、すべてが循環し共生している。それこそは神の無限の愛であり、それを信頼することをこそ、パレスチナの土地に生まれた宗教は教えている。


人類はこの2000年間、どちらが支配する方でどちらが支配される方なのかと、低い次元で無数の物語を生きてきた。世界は今、その次元から出ていこうとしているのかもしれない。それで今、支配のゲームをやめたくない人たちが、滅びていく道を自ら選んでいるようにさえ思える。ウクライナで起こったことも、イスラエルで起ころうとしていることも、私にはそうとしか思えないのだ。目先の損得に捕らわれて、火の中に飛び込んでいっている。その激しいプロセスが続く一方では、すべてと共生する多極的な共生の世界が、確実に生まれてきているのを、私たちは見ている。そしてその世界が、徐々に確実な手応えをもったものに成長していっていることもだ。


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画像は、エルサレムの岩のドーム


コメント欄より↓↓↓

国連安保理に提出されたイスラエルとパレスチナの停戦決議案は、否決されました。
ロシア、中国、ガボン、モザンビーク、アラブ首長国連邦が賛成、アメリカ、イギリス、フランス、日本が反対、スイス、ガーナ、マルタ、ブラジル、アルバニア、エクアドルは保留。可決するには、理事国のうち9カ国が賛成する必要があるそうです。
即時停戦、捕虜の解放、人道援助についての決議案です。どの国が人命よりも政治的な利害を優先しているかがよくわかると、ロシアのネベンジャ常任大使が言っています。
否決の理由は、ハマスに責任があるということを言っていないからだそうです。どっちに責任があるのかなんかは、まずは停戦させてから調査すればいいことだと思うんですが、否決した国は、そういうことが停戦よりも大事なんですね。
 



イスラエル軍がガザの病院を空爆して、少なくとも500人が死亡したそうです。ウクライナのマリウポリの産院が爆撃されて、ロシア軍がやったと報道されていたときは、犠牲者数人で、残虐行為だ戦争犯罪だと非難していましたけど、イスラエルがやったんだと、500人いっぺんに死んでも、許容範囲だと言ってます。西側諸国のいう国際秩序なるものが、いかに歪んだものだかよくわかります。

レバノン、ヨルダン、トルコなどでは、この攻撃に抗議して各地でデモが行われています。エジプト、サウジアラビア、ヨルダンは、イスラエルがこの犯罪を認めないのであれば、軍事介入する用意があると言っているそうです。

ロシアは、この件について水曜日に国連安保理の緊急会議を呼びかけました。イスラエルは、これはイスラム側のミサイルが誤って落ちたので、イスラエル軍が爆撃したのではないと言っているそうです。しかし、イスラエルの飛行機が飛んできて爆撃していったと言っていたので、ミサイルの誤射ということはあり得ないと思います。安い言い訳ですね。

シリアやレバノンを爆撃したり、イスラエル軍は、アラブ諸国が軍事介入するように挑発しているように思えます。それでアラブ諸国を戦争に巻き込むのが目的なのかもしれません。それによってイスラエルは終わりになるかもしれないけれど、後ろで戦争をしかけている人たちにとっては、それもどうでもいいんでしょうね。