【静かに世界が引っくり返った】 | キセキを紡ぐ Rut of hope

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ポン太さんのコメント読むまで知らなかった↓テレビでやってる?

 

 

【ニューデリー共同】9日開幕した20カ国・地域首脳会議(G20サミット)で、議長国インドのモディ首相の席に置かれた英語の国名プレートに、「インディア」ではなく「バーラト」と記された。

ヒンディー語でインドを意味し、同国憲法にも書かれている。

国名変更説が国内で浮上する中、物議を醸しそうだ。  

 

モディ氏の与党、インド人民党(BJP)の支持母体でヒンズー至上主義を掲げる団体が「バーラト」を国名として使用するよう呼びかけてきた。  

G20サミットに参加する各国首脳に送った夕食会の招待状にも、主催者のインド大統領を「バーラト」大統領と記載していた。

 

転載ここまで・・・

 

朝チラ見したテレビはじゃにーずのアレをやってた。

とっくに知ってただろうに嘘くさいなぁ。

(-_-;)

 

ちゅーことで、

チヒロサトさんのFacebookより転載させていただきます。

いつもありがとうございます。

↓↓

 

【静かに世界が引っくり返った】

 

ニューデリーで開催されているG20の共同声明が、初日の9月9日に早々と出されていた。今回のG20では、参加諸国の見解が大きく違うので、共同声明が出ない初めてのG20になるのではないかと言われていたのにだ。

 

今回のG20については、西側メディアはやけに静かだった。3月にやはりニューデリーで行われたG20では、ドイツ外相がロシア外相ラブロフに、ウクライナでの戦争をやめなさいとヤブから棒に非難したのを、西側メディアはまるで英雄行為みたいに大々的に報道したりしていた。だけど今回のG20については、西側メディアはほとんど何も報道していないようだ。ただ、ロシア大統領のプーチンが出席しないのは、逮捕を恐れているからだろうとか、いたるところにインドのモディ首相の写真が大きく出ているのは、G20を政治的に利用しているんじゃないかとか、そんな細かいことしか書いていなかった。

 

アメリカ大統領のバイデンは、ロシアのラブロフ外相とも会わず、中国の代表とも言葉を交わさないままに、2日目のイベントには出席しないで、ベトナムへ移動したそうだ。共同声明にウクライナの戦争についてロシアを非難する文言がなかったことを批判しているメディアもあったけれど、アメリカもロシアも、共同声明については、ウクライナの戦争のことでモスクワを叩くのをやめたのはよかったと評価していたということだった。

 

ものごとは、どちらの側から見るかで、まったく正反対になるのだということを、このG20は明確に見せてしまったかのようだ。モディ首相の写真にしても、議長役を務める彼に信頼を置いている国々にとっては、首相自らが歓迎の意を表しているというように受け取れたことだろう。しかし、モディ首相の主導によって、G20を思い通りにするのを妨げられるのではないかと恐れている国にとっては、いたるところに貼られているモディ首相の大きな写真は、独裁者に圧倒されるような脅威を感じたかもしれない。

 

初日に共同声明が出たものの、この話し合いは、G20で最も困難なものだったそうだ。西側諸国は、ウクライナの戦争のことで、ロシアを一方的に非難する文言を入れようとしたけれど、約半数の参加国は、これに反対した。それで、「国連憲章に基づいて、領土の統合と国の主権を守るべく、平和的な解決を目指す」というようなニュートラルな表現になった。

これまた、どちらの側から見るかで、まったく正反対になる文言だ。しかしここで、西側諸国が好んで使う「規則に基づいてrule based」ではなくて、国連憲章と国際法に基づいて、と明言してあるのは、もはや西側諸国が自分勝手な解釈を世界に押しつけることはできなくなった、ということを示しているようだ。

 

西側諸国から見ると、ロシアがウクライナに侵略して、クリミア半島やドンバスを占領したのだから、ロシアが領土の統合と国の主権を侵している、ということになる。しかし、クリミア半島もドンバスも、ウクライナ政府に軍事攻撃を受けたために、住民投票でロシア併合を決めたのだ。そのことを考えるならば、人権を侵しているのはウクライナ政府であり、ロシアは国連憲章で定めている民族自決の原則に基づいて、クリミア半島とドンバスを併合しただけだということになる。

 

昨年の国連総会でも、ロシアが一方的に侵攻しているという見解を、西側諸国が世界中に押しつけて、ロシアを非難する決議を出した。世界中のほとんどの国々は、この決議に賛成したのだけれど、実際に西側諸国が主張するロシアへの経済制裁を行ったのは、日本と西側諸国だけだった。実のところ、多くの国々は、ロシアが一方的に侵攻しているとは思っていなかったけれど、アメリカの提案に楯突いたりしたら、どんな嫌がらせを受けるかわからないというので、賛成票を投じたということだったらしいのだ。実際、アメリカは、ロシアに対して経済制裁を行わないからという理由で、その国に対して経済制裁をかけると脅したりしているのだから。

 

これまでは、G7が決めたことに世界中が従うようにするための組織といったようなものが、G20だったのだと思う。どこの国が戦争に責任があるのか、何が民主的で何が人権の侵害なのか、すべては西側諸国が自分たちに都合のいいように決めて、その見解を世界中に押しつけてきたのだ。ドンバスの住民投票は民主的に行われなかったから無効だと西側諸国が言ったら、他の国は黙って受け入れなければならず、イラクの空爆は防衛のためだから正当だと言えば、それも受け入れなければならなかった。民主主義だとか、国の主権だとか人権だとか、どれも誰も否定しないような概念だけれど、それをどう解釈するかは、西側諸国がその度ごとに都合のいいように決めてきたのだ。

 

まるで、西側諸国だけが民主主義が何であるかを語る資格があり、他の国々は民主主義のことなどわからない未開の国々だとでも思っているかのようだ。実際、そのように思ってきたのだろうし、それで他の国々が西側の見解に抗議するようになると、脅しや暴力を使って、黙らせてきたわけだ。これは、民主主義なんていうものではなく、ヤクザが使う手だ。

 

ところでそれが、もう通らなくなっていることを、今回のG20は世界にはっきりと示してしまったようだ。前回のニューデリーでのG20から半年が経つけれど、その間に世界は大きく変わっていた。あのあと、中国首席の習近平がモスクワを訪問して、プーチン大統領との歴史的な会談があった。これまで敵対してきたアラブ諸国が次々と和解していき、サンクトペテルブルクの国際経済フォーラムが、ダヴォスの世界経済フォーラムを追い越す規模になり、BRICSは8月のサミットで6カ国が加わることになり、G7よりも大きな経済ネットワークになった。

 

その間ロシアは、これまで表に出すことができないでいた情報を次々と公表していき、西側メディアが抑えている国々以外のところでは、西側諸国が語る民主主義や自由経済なるものが、形を変えた植民地支配の口実にすぎないことが、共通認識になっていった。BRICSが信頼できる国際経済ネットワークになっていった結果、もはや西側諸国の経済制裁を恐れる必要もなくなった。7月末に起こったニジェールのクーデタも、西側諸国は経済制裁や軍事介入で脅しているけれど、ニジェールの暫定政権は意に介している風ではない。あれから一ヶ月以上経って、最後通牒の期限もとっくに切れているけれど、軍事介入は実現していないし、西側諸国の傀儡政権を倒す軍事クーデターは、今やアフリカ全体に広がっていく勢いだ。

 

今回のG20の共同声明は、西側諸国がこれまで表に掲げて他の国々を騙していた理想を、二枚舌を使わせないように抑えたあげく、守る約束をさせてしまったといったようなものに、私には思える。民族の平等も、自由と人権、民族自決の原則も、これまで西側諸国が謳ってきておきながら、自分たちは実際には守っていなかった。それを、これからはちゃんと守ってくださいと突きつけてしまったのが、今回の共同声明だったように思える。西側諸国としては、自分が押しつけていた理想なのだから、文句は言えなかったわけだ。

 

ロシアが一方的に破棄したといって西側諸国が非難していた穀物合意のことも、今回の共同声明では、「ロシアとウクライナの穀物や肥料の輸出ができるようにする」としてあって、ロシアを非難する内容ではなかった。実際に穀物供給を受けていたアフリカの国々は、穀物合意が有効だった間も、ウクライナからの穀物はほとんど来ていなかったことをちゃんと知っているし、それよりもロシアから穀物輸送が経済制裁で妨げられて困っていたのだ。

 

西側が謳っている「持続可能な発展」も、共同声明に入っていたけれど、西側諸国はこれを世界中の国々に風力タービンや太陽光パネルや電動自動車を大量に売りつける口実にしようとしている一方で、BRICS諸国は文字通りに自然環境を保持する方向へ持っていってしまうのかもしれない。ロシアのラブロフ外相は、G20が始まる前に、西側が言う「持続可能な発展の目標」は、科学的な根拠もないものだから、経済的に弱い国々を不利にしないように抗議するということを言っていたのだ。

 

今回のG20は一つの大きな転換であり、これからグループ内の変革が起こっていくということを、ラブロフ外相は記者会見で言っていた。表向きは、共同声明の言葉が微妙に変わったのにすぎないけれど、もはや西側諸国はその言葉をその都度その都度で勝手に解釈して、他の国々に押しつけることができなくなったのだ。そうなってみて初めて、今までの国際会議や国際協定が、実のところはいかに差別的な植民地主義的なものであったかが、見えてくるようだ。それはまるで、年下の兄弟をいいように言いくるめて、いつもゲームに勝つようにしてきた兄姉が、いつか子供ではなくなった妹弟を対等に扱わなければならなくなる時が来るのと、何だか似ているようだ。

 

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画像は、

G20で議長を務めるモディ首相

アフリカ共同体の代表を歓迎するモディ首相

 

 

 

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