最初に

この物語は「走れメロス」をオマージュして作った物語です。

全てフィクションのため、登場人物はすべて架空の人物となります。


BTSが好き過ぎて、こんな物語を考えてしまいました。


興味のあるかただけに見ていただけたら幸いです。



「走れ黄金メロン」



バター王国に君臨するアンチ王

アンチ王はとにかく誰のことも信じることができず、常に不満のかたまりでした。

それゆえ国民はいつも王の奴隷のように、貧しくとも何も言えず耐えることしか出来ません。


ある日、町の様子を見にやって来たアンチ王、大臣達に何かしら文句を付けてやろうと町中を散策していました。


王様が大臣達を従え町を歩いていると、人々は道路の両側にひれ伏していましたが、そこに何やら騒がしい若者達が列を成して走って向かってくるのが見えました。


大臣「おい、お前達は何をしておるのだ、王様が来ておられる、静かにしろ。」
ジンラー「これは大臣様、しかし私達は走り続けなければならないわけがあるのです。どうか見逃して下さい。」


そして大臣達と6人の若者達は話し合いを始めたのだが、その中の必ず一人は輪の外を走り続けている。

それを遠巻きに見ていたアンチ王が声をかける


王様「ほほぅ、わけがあるならきいてみようではないか。」

それを聞きジンラーが王様の元へ


自分達は7人兄弟だが、一番末の弟が小さい頃に眠りについたままで、目覚めさせるためには弟に黄金のメロンを食べさせなければならないと。その黄金メロンは種を巻いてから6日間走り続けなければ育たないことを、そしてやっと自分が1日走り続けてメロンの目が出て来たことを王様に熱弁した。



王様「なるほど話はわかった。王もその黄金メロンを食してみたいのぅ。ならば育ててみよ。」

ジンラー「ありがとうございます。それでは私達は先を急ぎますので」

王様「待て待て、話はまだ終わりではない。バター城に来て城の周りを走ればいいではないか。黄金メロンの成長を是非みてみたいものだ。」


困ったジンラーは説明した


黄金メロンには良い景色と空気、キレイな歌声と沢山の愛情ある言葉が必要だと、6日かけてその全部を与えて黄金メロンが育つのだと。


王様「話はわかった。だが、黄金メロンを見たいし、一口食べてみたいのだ。」

ジンラー「王様、6日たって黄金メロンが出来た時にはまず弟に食べさせ、そのあとに必ず王様の元へ届けに来ます。」


アンチ「そう言って来るものはおらん。弟に食べさせて残りは自分達で食べるに決まっておる。」


ジンラー「ならば王様、私がお城に残ります。ですから弟達はこのまま行かせてはもらえませんか?」


王様「それでは足りん、その日走る者だけでいいではないか。他の者は城で待つのだ」

そして付け加えた


王様「そうか、ならば約束するのだ。もし6日たって黄金メロンが出来ていなければ、お前達全員奴隷になるのだ。」


ジンラー「わかりました。では王様、もし6日後に黄金メロンが出来ていたなら王様はバター王国の国民を大事にすると。奴隷のように扱わないと約束してください。」


王様「よかろう。約束は守る。」

(どうせ誰かは帰って来ないに決まっている。黄金メロンなんかできるはずもないし、兄弟よりも自分だけでも助かりたいはずだ。)


ジンラー「わかりました王様」



そして次男シュガーの元へ


ジンラー「頼んだぞ。お前の与えれるもの全てをこの芽に与えてくれ。」

シュガー「ヒョン…」


走り続けている兄弟から苗を受け取り、ウインクをしてシュガーは走り去って行った。


残った5兄弟は心配そうに振り返りながら町を後にした。


続く



勝手気ままな物語を最後まで読んで頂きありがとうございました。

ご指摘を受けた場合は削除することもあります。

よろしかったら第2話もそのうち書きますので読んで頂けたらと思います。


画像、イラストお借りしました。