巨人の星がインドでリメイク? | 人は気にならないだろうけど私は気になる。

巨人の星がインドでリメイク?

昨日テレビのニュース番組で『アニメ巨人の星をインドでリメイク』と言う特集をやっていました。


タイトルは『ライジング・スター(仮)』


リメイクと言っても、舞台は現代のインドに、登場人物はインド人に、野球はインドで盛んなクリケットに置き換えられ、キャラクターの名前やデザインも全く違うまるで別物で、脚本や絵コンテは日本らしいけど実際の映像制作はインドのアニメ会社でおそらくCGアニメ。


特集は、日本の担当者(講談社の部長)がインドに行って現地のスタッフとのやりとりに四苦八苦する・・・と言った内容でなかなか興味深い。



ナレーションが何気に古谷徹さんだったのがちょっと可笑しかったです(スタジオのキャスターさん達は誰も突っ込んでなかったけど・・・)


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星一徹(に該当するキャラ)がちゃぶ台をひっくり返す『巨人の星』の代名詞とも言える名シーンの再現で、『インドでは食べ物を祖末にしてはいけない』と現地スタッフに『水の入った茶碗を投げるだけ』に勝手に描き換えられたり、大リーグボール養成ギプスが『幼児虐待に見える』となぜか鉄製のベストになってたりしてて、講談社の部長さんが『それじゃあインパクトが足りない!』『日本でも本当にちゃぶ台をひっくり返す人なんて実際にはいない、だから面白いんだ』といった意味のことを言って反論するんだけど、現地スタッフは頑として折れない。


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結局、ちゃぶ台がどうなったかは触れられていませんでしたが、養成ギプスはオリジナルのバネをゴムに変えた物で互いに妥協したようです。

それじゃあ単なるフィットネス器具ですやん!星一徹の異常さ、サディスティックさがまるで伝わってきません。何事も中途半端が一番いけない・・・


『日本とインドの文化の違い』と言うことなんだろうけど、モラルを盾にした過剰な自主規制は、現在の日本でも同じ事が起るんじゃないか?とちょっと思いました。

オリジナルの『巨人の星』は、尋常じゃないキャラクターのテンションと世界観で『誰がどう見てもフィクション』だとわかった上で楽しめるから誰も突っ込まなかったけど、もし現代を舞台にしてリアルな設定でリメイクしたら、たとえ日本でも自主規制・・・とまでは行かなくても、どっかの団体から物言いがつくような気がします。




それは兎も角、『もう現地のスタッフの好きに作らせたげて~な』と思います。
それか、そのまんまの『巨人の星』のフィルムを吹き替えだけしたほうが、よっぽどヒットするんじゃないでしょうか?(予算もかからないし)

もう当時の異様なテンションは、現在では再現不可能でしょう。たとえ当時のスタッフが再集結したとしてもです。



当時のテンション

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古い考え方かもしれませんが、『人間の超絶的な鍛錬による肉体的パワーで現実では不可能な超人技を描く』(星一徹の理不尽さも含む)といったテーマ(僕の勝手な解釈)のアニメを、当時過渡期にあったセルアニメーションでアニメーターの超絶的職人芸のバトルで描いたことに意味があるのに、それをお安いCGアニメでやろうとしてる時点で、この作品の失敗は約束されたと言ってもいいでしょう。

※CGアニメでもトイストーリー3ぐらいに超絶技巧ならまた別ですが・・・


おそらくインド版『巨人の星』は、よくて凡作で終ると思います。


とか言いつつ、僕も『巨人の星』ちゃんと観たことないんですけどね!
(大リーグボール養成ギプスは自作して真似しましたけど・・・バネが肉挟んで痛かったです・・・)


海外でのリメイクは、原作に忠実にするか、日本版スパイダーマン並みに好き勝手やらせるか、どっちかしかないのではないでしょうか。









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