0812 最近買ったCD(3)
ルーファス・ウェインライトは最初の2枚だけ持っていて、それは決して嫌いではなかった。しかしその後、ゲイの救世主であったりとか、耽美路線というかオペラチックな世界を前面に出すようになり始めてから、ちょっとそういうのは苦手な気がして、
なんとなく敬遠するようになってしまった。どちらかというとこの人にはシンプルなソングライターでいて欲しかったのだ。勝手な要望ではあるのだが。
で新作はマーク・ロンソンのプロデュース。ちょっと意外な展開ではある。んでオビには「ルーファス曰く『自分史上最もポップなアルバム』」とか書いてあったり、マーク自身も「今まで手がけてきた作品で最も素晴らしい出来映えと自負する」なのだそうである。マジか。なんでもルーファスには最近娘が生まれたとかで(えええ?)従来の世界観から大きく変わったみたいな前情報もあり、どうしてそうなったのか今ひとつわからなかったりもするのだが、よし、これは久しぶりに聴いてみようと思ったわけなのです。
が、一聴した印象はあんまり変わってないじゃんと思ってしまった。Sharon Jones&Dap-kingsが全面的バックアップと聞いて、さぞかしパーティーなソウルアルバムになってるかと覚悟していたのだが、どうやらそういうわけではない。やや拍子抜けではあったが、それこそシンプルなソングライター然とした聴きやすいタッチの音楽になっているのであった。元々この人はただでさえ、えらいアクの強い素材の持ち主なのであって、こういう方向は大正解だと思う。
全体的に一回聴いただけではちょっと掴みにくいタイプのポピュラリティであって、
まさにスルメ的な味わいがあり、しみじみと聴き続けそうなアルバムである。とりわけツボだったのはドラムの音色で、えらい私好みの音だ。シンプルに厚みを感じさせる感じ。ネルス・クラインが1曲ギターで参加してるのだが、それもなかなか興味深いキャスティングだよなあ。
