0779 Smile Sessions | 松田のこれ知っとるか?~炎の1000本ノック。

0779 Smile Sessions

スマイル(デラックス・エディション)/ビーチ・ボーイズ

「スマイル」については2004年に出たブライアン・ウィルソンのやつで終着したと言う認識でOK。そりゃ確かにビーチボーイズの当時の音源で聴きたかったですけど、完成してなかったものはそれはしょうがない。


このアルバムはその2004年版ブライアン・ウィルソンズ「スマイル」を完成モデルと見立てて、当事の断片的な音源から近代テクノロジーを駆使してエディットされたものであるという。なのでみんなわかってるね、あの幻のアルバムが遂に!という話ではなくあくまでビーチボーイズの67年作「スマイル」が完成してたとすればおそらくこんな感じだったと思うんだけどね、というアルバムなのである。


なので今更このリリースに関しては幾分冷めていた私なのですが、まあせっかくの機会なのでさわりだけ聴かせてもらいますかてな感じで2枚組盤を購入。いやせっかくなら5枚組+αのスペシャル盤を買おうかと思っていたのだが、店頭では早々に売り切てたみたいなので、まあいいだろこれで十分だろと思って購入したのが実際のところである。


しかしいざ聴いてみると、これはさすがに盛り上がる。伊達に「スマイル」なだけはある。「おおお、こうなりますか!」とか「今の音なに??そんなだったっけ?」とか、既視感の隙間からまだ見ぬキラキラした世界が繰り広げられる。いわれているほど奇妙な音でないと感じるのは、すでに耳が慣れているからか。ただただ美しく暗い旋律がじわじわと次々に飛び出してくる。これはちょっとさすがに感動する。どちらかというと内容そのものにではなくその仕事ぶりに、そこに背負わされていたものに、ここまでにいたる数十年の重みに泣けてくるのだ。精巧なハリポテの「スマイル」と歪に美しいセッション集。