0394 Hi,How Are You
いろいろ興味深いシーンの多い映画ではあるけれど、私が特に身を乗り出してしまったエピソードは、ダニエル・ジョンストンのことをそれほどよく知らなかったというカート・コバーンがこのイラストの描かれているTシャツを知人からもらって、それをなんだか気に入ってしまって、たまたまの話ではあるけれどその当時ニルヴァ-ナは爆発的にブレイクしていたものだから、しょっちゅうそれを着てメディアに出まくっていて、となると「あのTシャツは一体なんだ?」なんつって波紋も広がるわけで、ダニエル・ジョンストン?誰?それって有名なの?なんて話になって、よし今すぐ契約だ!なんつって大手メジャーレーベルがこぞってダニエルにオファーを申し込むという事態になって、なんと某大手(エレクトラだったか?)が破格の契約金を持ちかけてくる。しかし誰もがこのチャンスに乗らない手は無いというくらいに申し分ない条件が揃っていたにも関わらず、ダニエルは「悪魔の音楽であるメタリカと同じ会社だから」という理由であっさり断ってしまうのだ。そして激しい(?)争奪戦の末、アトランティックからリリースされた「FUN」は、これがどうしたことか全く売れなかったというオチが控えているのだ。
Tシャツはひとつのメディアである、というまとめ方でもいいけど、それよりもまるでこれはおとぎ話であると捉えるのが的確だと思う。いずれにしてもこういう不思議な話が私は大好きです。
