0256 満里奈
台湾の話・パート12
台湾といえばお茶である。台湾で飲んだ最初の1杯のお茶の香りがその後の私の人生観を変えた、とかなんとか渡辺満里奈も言っている。そうなのか。それは試してみなくてはである。オレの人生観だってちょっとぐらい変えてくれてもいいぜ、などと思うわけである。この本に載っているお店ではなかったような気がするのだが、MRT善導寺駅から歩いてすぐの所にある「徳也茶喫」という茶芸館が近かったので行ってみることにする。
店内には日本語で書かれてあるメニューが置いてあってなるほど、いろいろなお茶があるんだなあと思った。まあ、いずれにしてもオレには全然わかんねえっス。素直に「おすすめ」と書いてあるのを信じて「きんぷかん」というお茶を頼んでみることにする。お金には換えられないお茶ですよ、という意味があるらしい。どないやねん。
するとこんなんがでてきた。ウェイトレスの人から約1分くらいであげてください、と日本語で説明される。
ほおお。このポットに入っているお湯を全部飲んでいいというのか?と思う。いやあ、こんなたくさん飲めるかしらオレ、なんて思いながら一口目。ん~、確かにこれ、お茶なんですけど、美味しいのかどうかちょっとわからねえっス。ちょっとこの選択はマニアック過ぎたかなと私は思った。しいて例えるならば、モータウンもスタックスも何のことだかわかんないやつがいきなりウィリアム・デヴォーンのアナログ盤に手を出すようなものかもしれない。飲めば飲むほど味がわからないお茶であった。もっと凍頂高山烏龍茶とか、わかりやすいやつにしても良かったかなと思う。ていうかなんだかオレ、今すげえ場違いな所にいるような気がしてきた。
ちなみにこれで330元である。いやもちろんボッタクリだなどと無粋なことを言うつもりはない。良いお茶というものはめちゃめちゃ手間隙がかかっているのである。と渡辺満里奈も言っている。価値観の問題である。茶芸というのはめちゃめちゃ贅沢なたしなみなのである。これで台湾ビール10本近く飲めるぜ?とか考えてはいけないのである。冷静になってここは良い勉強をしたと思うことにする。美しく言うならば、プライスレスである。ファッキング満里奈!とか言うのは完全な八つ当たりである。
一応、ポットの中のお湯は全部飲んでしまった。おかげでオイラのお腹はタップンタップンである。この後、トイレでめちゃめちゃすごいウンコを出してしまった。便通にはなかなか効くようである。


