東京近郊区間「B.B.BASE」の旅 | まつ子の気まぐれ旅日記

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家にはじっとして居られず、時間があれば旅に出ています
こんな私ですが宜しくお願い致します

*以前はグリーとyahooのサイトにて簡易ブログを記しておりました。
許容量オーバーとブログサイト閉鎖の為、こちらでお世話になります。

皆さんは「大都市近郊区間」という制度は御存じでしょうか?

東京や大阪などのJR各線では、利用者も多く、路線も網の目となることもあり

迂回をする乗車でも『運賃計算は最短経路』にて算出をする特例(途中下車は不可)です。

 

例えば、東京から隣駅の神田まで向かう際に、品川や新宿を経由し、山手線を逆回りをしても差額は発生しないという制度。

この特例を活用して、途中下車は出来ませんが、数百円の乗車券で朝から晩まで「一筆書き」の経路で

鉄道乗車・車窓・駅ナカグルメを楽しむ旅行者も居るくらいです。

 

前置きは長くなりましたが、実家の最寄り路線の成田線。

普段は片田舎の通勤路線ではありますが「B.B.BASE」という観光列車が初夏の2日間に運行。

正式には『BOSO BICYCLE BASE』。自転車の積み込みが可能な臨時列車で、週末を中心に房総方面へのアクセスとして運行がされています。

(以前は自転車輸送主体のツアー列車でしたが、現在は座席のみの利用も可能です)

 

初日は週間天気も晴れ予報なので、撮影。

初夏「B.B.BASE」撮り鉄日記 | まつ子の気まぐれ旅日記 (ameblo.jp)

 

 

 

 

2日目は乗車を試みようと、運行日の数日前に予約状況を確認をすると、見事ガラガラ…

満席だとしても、自転車の積み込みも考慮をして1車両20席程度の定員(満席でも赤字かな?)

この、空気輸送状態だと次回以降の運行は取りやめになりそう。

 

「空気を運ぶだけなら」と思い、雀の涙の収支貢献ではありますが、早速予約。

先に紹介の近郊区間の制度を活用をし「大回り乗車」の乗車券を手配しました。

スタートは「新木」駅。図の矢印の方向へ進み、ゴールは隣駅の「布佐」駅。

最短経路では3.2キロ・約4分(190円区間)ではありますが、東京近郊をぐるりと迂回して

131.8キロ・約3時間(2310円区間)の旅に出てきました。

 

〇5月12日

朝6時のJR成田線・新木駅前。

GW明けの日曜日とあって、人影も愛犬と散歩中のご近所さんのみ。

「大回り乗車」のスタートの前にやっておくこと…

 

簡単な食糧調達。

最近では駅ナカでの店舗も充実はしていますが、早朝という時間帯。

そして、都市部から離れると駅構内で営業をする売店なども少なくなる。

今回はスナック菓子とチョコレートを購入しました。

 

改札を入場。大回り乗車の旅のスタート。

これから、約3時間。改札から出る事は無く、鉄道に乗り続けます。

 

上野駅で乗り継ぎ。

しかし、改札口から出る事はできません。

 

秋葉原駅の総武線ホーム。アキバ名物のミルクスタンドも営業時間前。

牛乳とあんぱんの朝食を採りたかったのですが残念。

まぁ、日曜の朝7時じゃ仕方が無いか…

しかし、流石は大沢牛乳さん。店舗脇の自販機では日本各地の牛乳が販売されています。

 

 

 

総武線は隅田川を渡り、国技館の屋根も見える両国駅に到着。

早朝の隅田川ウォーキングをしたいところですが、もちろん改札から出る事はできません。

 

今回の旅の目的である「B.B.BASE」は既に停車中。

普段は使用されない、少し低い位置にある臨時ホームへと向かうとします。

 

臨時ホームへと結ぶ通路にはレッドカーペットが敷かれ、両国駅の歴史を伝えるギャラリーとなっています。

両国駅が開業をした明治後期には隅田川に橋を敷設することが出来ずに、房総方面への鉄道の起点駅でありました。

その当時を象徴するかの様に、通路の天井は低く感じられます。

 

古い造りの臨時ホーム。

時代背景もあり、バリアフリーという概念はありません。

レッドカーペットの階段を進みます。

 

乗車をする前に駅ホームを観光?

現行ホームと臨時ホームの屋根を比べても時代を感じます。

 

「りょうごく」と記された、国鉄時代の琺瑯看板。

同様の看板は、ごく一部の駅にも残りますが、下部の企業広告も残って居るのは、本州では珍しい気がします。

「リコー」「デルモンテ」「サッポロビール」…国鉄以外だと新聞各社もあったかな?

 

自転車を積み込む光景。

通常は折りたたむか解体をしての積み込みが原則ですが、そのままの状態で積み込めるサービス。

今までありそうでなかった事な気がします(過去では貨車に自動車やバイクを積める列車はありました)

 

車内は4人掛けと2人掛けのボックス席が並びます。

自転車を置くスペースと広めにとられた座席間隔とあって、先述の通り1車両20席ほどの定員。

これだけの占有空間であれば、グリーン車扱いでも良い気もしますが、普通車指定席。

 

車端部の座席は壁に面して、ちょっとした秘密基地の仕様。

私の足が短いのか、広々と感じます。座席のリクライニングは効かないものの快適です。

 

朝食は上野駅で駅弁を購入することが出来たので「チキン弁当」をいただきます。

明仁上皇も遠方へお出掛けの際には召し上がるという、ある意味で献上弁当なのかもしれません。

酸味の効いたチキンライスに濃い目の味つけの鶏唐揚げ。

老若男女・皇室問わずに満足できる人気な駅弁です。ごちそうさまでした。

 

車内では沿線の観光協会の方も乗務され、パンフレットやゼリーをいただく。

実家の最寄り路線なので知った土地ではありますが、パンフレットに目を通すと発見もあるものです。

今度、訪れてみようかな?

 

見慣れた車窓を眺めつつ。

降り慣れた終着・布佐(ふさ)駅に到着。

 

普段は通勤通学で賑わうホームも、この日は自転車で賑わいます。

見慣れた駅構内ではありますが、いつもと違った風景に感じられます。

 

駅前では手賀沼の「うなきちさん」と対岸の利根町の「とねりん」がお出迎え。

前日は近隣市町村のキャラクターも応援に駆けつけたらしいですが、当日は他業務の為に不在。

 

この「B.B.BASE」の運行に合わせて、沿線ではイベントが催されているとのこと。

手賀沼と印西市の会場は少し離れた位置ではありますが、サイクリングで訪れるには最適な位置関係でしょう。

 

AM9:30。約3時間ぶりに改札を出場。

布佐駅の駅舎を前に「大回り乗車」の旅のゴールとします。

 

今回は大回り乗車の乗り鉄旅。

前日の撮り鉄と併せて「B.B.BASE」づくしの週末。

学生や通勤で、毎日 乗車をしていた形式の車両。毎日 眺めていた車窓に新鮮味を感じる2日間でした。

 

この2回は鉄分の濃いブログとなりましたが、最後まで閲覧をいただきありがとうございました。

そろそろ梅雨の気配も感じられる季節となりました。

湿度も吹き飛ばすスッキリとした明るい気持ちで元気な日々をお過ごしください。