動画ろんだん@松田政策研究所⑤~(特集)識者と語る日本の課題~ | 松田学オフィシャルブログ Powered by Ameba

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日本を夢の持てる国へという思いで財務省を飛び出しました。国政にも挑戦、様々な政策論や地域再生の活動をしています。21世紀は日本の世紀。大震災を経ていよいよ世界の課題に答を出す新日本秩序の形成を。新しい国はじめに向けて発信をしたいと思います。

小川榮太郎・八幡和郎(鼎談)、横山禎徳(対談)、今井澂(対談)

松田政策研究所では、日本の課題という大上段の議論を常日頃から各界で日本を代表するような有識者の方々と行っているところですが、今回は、最近の3本の動画をご紹介いたします。

 

●特番『鼎談!課題先進国ニッポン、直面する様々な課題を斬る!』ゲスト:徳島文理大学教授 八幡和郎氏&文芸評論家 小川榮太郎氏

「平成の30年間、中国人は世界一、日本人は世界最低だった」…これは成長率。他方で「主要国では日本は平均寿命が第一位。年金でカネが足りず、みじめな老後になるのは当たり前」…。「フルトヴェングラーとカラヤン」で音楽鼎談をした八幡和郎先生と小川榮太郎さん、今度は、政治鼎談をいたしました。国民に真の選択肢がまたも示されなかったのが先般の参院選。では、これから日本は喫緊の課題として何に取り組まなければならないのか。

「選挙の度に、本来は安倍さんが争点にしたいと思っていることが毎回、現実には争点になっていない。国民に対してもっと真面目にカードを突きつける政治をしなければ…。そもそも論壇が政治に提起していない。みんなが逃げているから何事も先送りになる。」…

「経済政策といえばマクロのカネの話ばかり。世界的にみれば奇抜な経済政策を日本はやってきた。経済力そのものをどうするか。ミクロ政策をちゃんとやらないと。中国はこれに取り組んできた。」…

「平成時代は『改革』といっても、ゴールが見えない改革ばかりだった。二大政党制も政党が堕落したら意味がない。こういう目標があるから、こういう改革という形になっていない。」…

「安倍総理がプロフェッショナルなのは外交安全保障で、これは総理が主導している。しかし、内政は方針だけ示していて、人材を得て、その中身を埋めるということができなかった。単なる優秀な人材を超えた大きな流れを創れるような。安倍政治を継承する人材を、今から準備してもらわないと。」…

「日本を強くするためのミクロを詰める議論がなく、増税をどうする、財政出動どうするという話ばかりだった。金融政策までは良かったが、政権をとってからもう7年になるのに、次のプロセスをどうするかがまだない。」…

「安倍政権の支持者=増税反対となっていることが、この政権の足かせになっている。」…

「文在寅は日本にとって素晴らしい大統領だ。企業をいじめ、法人税を高くし、最低賃金も無茶苦茶な上げ方で、立憲民主党のようなことをやったらどうなってしまうかを示してくれている。安倍総理は感謝すべきだ。貿易管理措置も文政権だから、日本国民があれだけ支持している。」…

とにかく動画をご覧いただければ、示唆に富む論点が次々と飛び出してきます。

平成の30年にわたる諸々の「改革」だけでなく、安倍政権にも不足してきたのが、めざすべき日本の国の姿と、そのために何を目標にするのか、そして、それを実現する手段として「改革」を位置づけるという営みだった…。

少なくとも、それは事実だろうと思います。

 

●特番『横山禎徳氏に訊く!社会システムデザインとは?』ゲスト:社会システムズ・アーキテクト横山禎徳氏

「社会システムデザイン」という言葉をお聞きになったことがあるでしょうか。その提唱者である横山禎徳氏(元マッキンゼー日本支社長)は、日本の諸葛孔明とも仰がれたこともある知恵者で、私が20年来、自らを「不肖の弟子」と称しつつ師としてきた方です。

決して著名人ではないので視聴数は稼げないことを覚悟で?今回、松田政策研究所動画チャンネルで真面目な対談をいたしました。

日本の少子化も低成長も…、それらは「課題」ではなく「現象」であり、少子化「対策」とか何々「対策」というのは、単なる現象の裏返し。そこに答えはない。現象の背後にある「中核課題」を見出すべし…。まずは、いまの情けない日本の政治に対する叱咤です。

今回は医療システム改革に重点を置こうとしましたが、話題は次々と古今東西、森羅万象に…、いつも示唆に富む話をされる横山さんとの談論です。

最近では、財務省など主要官庁が横山さんを講師に社会システムデザインを幹部研修のコースに取り入れています。財務省では秘書課長が音頭をとって、仕事が始まる前の時間帯に皆さん、半年にわたって熱心に参加されていたとのこと。

日本が「戦後システム」を大きく組み替え、全体システムを再設計すべきことが強く問われていることは言われて久しい課題です。しかし、社会システムとは「設計」ではなく、人々を動かす良循環を「デザイン」することから組み立てられるもの。それは決して学問ではなく、自らの経験知を踏まえたデザインの手法を「体で覚える」スキルのようなものです。

だから、本来は社会システムの設計こそが官僚の役割なのに、知識が豊富で頭の良いはずの官僚たちが実際には日本の政策に良い答を出せていないということになる。私が横山さんから個人的にご薫陶を受けることになったのは、言論NPOを設立した2001年頃からで、私の思考に大きな影響を与えていただきましたが、いまや財務省の後輩たちがこれに着目していることは大変心強いことです。

なお、私が衆議院議員をしていた頃、所属政党で横山さんに講演していただき、私にとってはとても面白い話でしたが、政策通で知られる某ベテラン大物議員までもが「難しくて、よく分からなかった」…。国会議員の知的レベルも問われているように思います。

 

●特番『米中新冷戦で漁夫の利を得る日本!~答えは松田プランにあり~』ゲスト:国際エコノミスト 今井澂氏

どう考えても「松田プラン」しか日本を救う道はない。

かつてはテレビにもよく登場した方ですので、ご存知の方も多いと思いますが、国際エコノミストの今井澂(いまいきよし)さん、国内外の独自のネットワークで得られる裏情報に基づいた経済やマーケットに対する鋭い読みで、84歳の現在も講演に飛び回り、次々と新著を出しておられます。

私が会長を務める「丹羽経済塾」の有力メンバーであり、私の財政経済政策に日頃から力強い応援をいただいています。このたび、国際情勢や経済の先行きなどをテーマに、松田政策研究所チャンネルで対談をいたしました。

米中貿易戦争で米国も中国も足がつっている中で、これからチャンスが到来するのは日本経済。最近のご著書「米中の新冷戦時代漁夫の利を得る日本株」を材料に、世界の構造の大きな変化から朝鮮半島情勢まで、幅広く論点をぶつけたところ、一つ一つに明快なシナリオを提示してくれています。

今井さんはかねてから、「松田プラン」こそ日本が実行すべき究極の策であるとして、前記の経済塾にほぼ毎回出席しておられ、私が日銀保有国債についての「永久国債オペレーション」を唱えた段階から、本の出版の働きかけにご尽力、エコノミスト誌に、そのさわりが掲載されるに至ったことがあります。

その後、私は自ら著書で、永久国債オペに組み合わせる秘策として、政府暗号通貨の発行で国債をおカネへと転換する秘策を打ち出していますが、前記の同氏の新著で、この「松田プラン」を正確かつ簡潔にご紹介いただいています。

まだ数少ない「松田プラン」の理解者ですが、8月18日にTVタックル放映のあとに開催された8月度丹羽経済塾に向けて、世の中が理解するには時間がかかる案なので、すぐに積極財政を実施できる当面の措置を考えてほしいと言われて、その日の勉強会で私が公開したのが「60年建設国債」案。これは機会をあらためてご紹介します。

この対談でも、最終結論は「松田プラン」。これしかない!ありがとうございます。