Q 前回、2024.1.14「Q&A3906 慢性子宮内膜炎検査後の胚選択は?」で質問させていただきました。その節はご回答ありがとうございます。現在35歳、引き続き第二子不妊治療中です。
2024.1 子宮鏡検査→問題なし
CD138検査→陽性 22個/20視野 → ビブラマイシン2錠14日間服用
2024.2 CD138再検査→陽性28個/20視野 → フラジール+シプロキサン各2錠14日間服用
2024.3 CD138再々検査→陰性2個/20視野
2024.4 ホルモン補充周期 6日目4BB移植 → 陰性
2024.6 採卵(5日目4AC)
2024.7 5日目4ACと5日目4BCの2個移植 →陽性判定→2度心拍確認のうえ、不妊治療クリニック卒業→産院にて9週1日稽留流産と診断(胎児の大きさは8週6日相当)→流産診断後、4日後に自然排出(PОC検査は産院で不可だったため未実施)
自然排出後、1ヶ月以上少量の出血が続き、9月に不妊治療クリニックへ戻って診ていただいたところ、「子宮内にあるべきでない血流が見られる(恐らく子宮仮性動静脈瘤?)」とのことで子宮収縮剤を7日分処方していただき、流産後およそ50日で出血は止まりました。
2024.10 採卵(5日目4AB、5日目4BC)
2024.11 CD138検査→陽性56個/20視野 → フラジール+シプロキサン服用中
①今回の流産は手術(掻爬)する前に自然排出でしたが、自然排出だとしてもCD138の再発契機になり得るのでしょうか。
②CD138について、今回はセカンドラインの薬から飲んでいますが、主治医からは「前回はビブラマイシンを飲んだ後にフラジールとシプロキサンを飲んでいたから、それもあってCD138が陰性となったかもしれない」と言われています。もし、今回で陰性にならなかった場合はサードラインを試すべきですか。それともファーストラインに戻るべきですか。
③子宮仮性動脈瘤について、流産後、主治医からは血流もなくなり「子宮内は綺麗になっている」と言われています。エコーで血流が見られず出血も止まっていれば子宮仮性動静脈瘤は治ったと言えるのでしょうか。今後の移植や妊娠、出産に影響はありませんか。
④着床の窓について、窓ずれがあれば着床しないもしくは流産になると思われますが、2024.7に初めて2個移植をして、流産こそしましたが着床はしました。9週相当までいけたということは、着床の窓は(その時は)合っていたということでしょうか。CD138が治ったら着床の窓は検査せずに再び2個移植に臨んでみようと思いますがそれはアリですか。
⑤不育症について、主治医からはまだ1度目の流産なので特に不育症検査等の案内はありませんでした。第一子を(弛緩出血はあったものの)無事に出産できていても、第二子から不育症になることはありますか。松林先生は1度目の流産で不育症の検査は勧められますか。やっておくべき検査はありますでしょうか。
追伸 Dr.Мの診療録のファンです。大変面白く、興味深く読ませていただきました。また更新していただける日があるのかなあ〜なんて楽しみにしています。先生のブログで勉強しながら前向きに不妊治療を頑張っていきたいです。いつもありがとうございます。
A
①流産の際に子宮口がある程度開きますので、手術でも自然排出でも慢性子宮内膜炎(CD138)の再発リスクがあります。
②サードラインをお勧めします。
③カラードプラを用いたエコーで血流が見られず、HCGが陰性化(測定感度以下)になっていれば、子宮仮性動静脈瘤は治ったと言えます。今後の移植や妊娠、出産に影響はありません。
④妊娠9週相当までいけたということは、着床の窓は(その時には)合っていたということになります。しかし、流産後に着床の窓が変化する可能性がありますので、万全の体制で臨むのであれば、着床の窓の再検査をお勧めします。
⑤第二子不育症は意外とあります。特に男児出産後の方には頻度が高いようです。万全の体制で臨むのであれば、不育症検査をお勧めします。
なお、このQ&Aは、約1〜2週間前の質問にお答えしております。