Q&A3735 保険採卵移植できないものは? | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 2023.6.3「嬉しい報告とQ&A3681 第二子に向けてアドバイスを」で質問に回答いただきありがとうございました。


その後、リプロでも保険診療を一部スタートしたと伺い追加で質問させていただけませんでしょうか。私は現時点でのリプロが提示している保険診療対象者の条件に当てはまっているため、第二子に向けて現在凍結している胚を移植する前に再度採卵も検討しています。金銭的な負担も考えると、数周期保険診療を試してみるのもありかと考えているのですが、下記に記した私の治療歴の中で保険診療、または保険診療&先進医療でできることはどれになりますでしょうか(1つでも標準診療に当てはまらないものがある場合、混合診療はできないため自費となることは認識しておりますが、保険でどの程度できるのか気になっています)。数々のオプションやダブルトリガーなどを第一子の際には行っており、理論上は同じ方法に倣うのが一番良いと認識しておりますが、可能性は下がったとしても保険でどこまでできるのかを考慮した上で次の治療を考えたいと思っています。

◾️採卵
D8までレトロゾール内服とゴナールF150
D9セトロタイド
トリガー:D12の21-22時にHCG3000の注射とブセレリン点鼻薬のダブル
精子選別:IMSI、PICSI
◾️移植
リプロのホルモン補充(通常の内服+D5からエストラーナテープ開始)
ダクチル
SEET法
AHA

 

A 保険では厚生労働省の定めたルールを守らなければいけません。

ダブルトリガー、ダクチル、リプロダクションクリニックのホルモン補充周期の内服薬全て(プレマリン、ユベラ、バイアスピリン、プレドニン、ルトラール)が使えません。また、HCGについては、5000と10000は使えますが、3000は使えません。

なお、IMSI、PICSI、SEET法は先進医療で保険と併用できます。

 

なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。