Q&A3416 hCG値が高いデメリットは? | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 39歳

 

PGT-Aにて得た3BCの正常胚を移植し無事陽性判定をいただいたのですが、hCGが高すぎて喜べず不安な日々を過ごしています。
BT14 βhcg 6832(胎嚢5.9mm)
BT16 胎嚢7.8mm、卵黄嚢確認までできているため、子宮外妊娠は否定できそうです。
胞状奇胎の所見は見られていませんが、一卵性双生児の可能性と共にまだ経過観察中です。
血中hCGは個人差が大きく、双子や絨毛疾患を除外できれば、高いのは良い事と聞きますが、ネットで自分で探せる範囲ではあまり見かけない高値なので、本当にそうなのかなと不安です。

単胎であった場合のhCG値による(特に高値)胎児の予後、妊婦側の合併症などの研究はありますでしょうか。何か注意して見ておく必要がありそうな可能性があれば知っておければと思いこちらにて質問させてもらいました。

 

A hCGが低くて心配される方は数多くおられますが、hCG高くて心配される方は滅多におられません。hCGは胎児ではなく胎盤が産生しているホルモンですので、胎盤の細胞の状態を反映しているに過ぎません(胎児の予後とは無関係です)。当院の判定日はBT11ですが、hCG 5.0で出産されている方がおられる一方で、hCG 2000で流産に至った方もおられます。hCG値はあくまでも参考程度にお考えください。

 

なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。