Q&A3053 43歳、連続採卵の是非は? | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 3周期連続で、高刺激(HMG製剤300単位)で挑みましたが、今回の採卵は1つで、正常受精・分割できず、全滅してしまいました。


今周期、高刺激でスタートしましたが、D7にはE2は20未満で、FSHが37.4まで上がっていたので、刺激をいったんストップされました。そして、D13から刺激を再開しました。D16では卵胞が5つ見え(10mm以上は4つ)、D19での採卵となりました。E2もしっかり上がっていたので、期待していましたが、1つしか採れませんでした。前周期は7個も採れ、5個の初期胚を凍結できていただけに、今周期は残念な結果で落ち込んでいます。
 

空胞でもE2が上がることはあるのでしょうか。また、前周期の結果が良くても、高刺激を連続して行うと、反応しなくなることはあるのでしょうか。反応しなくなった場合は、その周期は休んだ方が良かったでしょうか。年齢が43歳で、とても焦っており、採卵を続けて希望しましたが、お休み周期を入れた方がいいのか、それとも超低刺激で採卵した方がいいのか、悩ましいです。

 

A E2は卵子が出すホルモンではなく、卵子の周囲にある顆粒膜細胞から出ますので、空胞でもE2が上がっても不思議ではありません。また、連続採卵の場合に、全く問題ない方と、反応しなくなる方がおられますが、その理由は不明です。反応しなくなった場合は、一旦お休みをはさんでから次の採卵に望むのが良いでしょう。前周期に7個採れていますので、低刺激で連続採卵するよりも、調子の良いときに高刺激で採卵する方が効率は良いと思います。

 

なお、このQ&Aは、約2ヶ月前の質問にお答えしております。