☆不妊症と不育症の定義:ASRM | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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本論文は、米国生殖医学会(ASRM)による不妊症と不育症の定義をご紹介します。

 

Fertil Steril 2020; 113: 533(ASRM)doi: 10.1016/j.fertnstert.2019.11.025

要約:従来「不妊症は妊娠を目指して1年間経過した時」とされていましたが、現在では「女性が35歳未満では1年、35歳以上では半年、40歳以上ではすぐ」に検査及び治療を行うべきです。また、不育症は「2回以上の流産(子宮内妊娠が確認できた場合に限る」とします。

 

解説:疾病や疾患の定義は、医学の進歩や年月の経過につれて変化します。また、学会のスタンスによっても異なりますので、注意が必要です。例えば、米国と欧州で不育症の定義が異なります。

 

下記の記事を参照してください。

2015.3.21「☆流産や不育症の定義(ESHRE)