Q&A2408 染色体正常の流産ばかりです | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 胎嚢確認後の流産(染色体正常)ばかり続いていますが、ここ数年人間ドックでリウマトイド因子が30IU/mlと高値判定となっています。身体の不調等はありません。受精卵を自己と認識せずに、攻撃してしまうために流産してしまうのでしょうか。こういう場合タクロリムスとか使用したら抑えることができるのでしょうか。

 

A 妊娠を維持する免疫については、単純に免疫が強いとか弱いとかのレベルでの話ではありません。確かにリウマチは細胞性免疫が強い状態と考えられますので、タクロリムスなどの免疫抑制剤が有効である可能性は否定できませんが、その真偽は定かではありません。私なら、原因不明の不育症に対して現時点で最もエビデンスレベルの高い免疫グロブリンをお勧めしますが、必ず大丈夫であるという確証は持てません。

 

なお、このQ&Aは、約3ヶ月前の質問にお答えしております。