Q&A1671 何故流産したのでしょうか? | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 夫34歳、妻32歳

妊娠9週で胎児の心拍が止まり、稽留流産と診断され、掻爬手術を受けてきました。まだ気持ちはどんよりですが、少し前向きにはなってきています。そこで「どうしてだろう?」ということしか思いません。

私は3回出産していますが、1回目はトラブルなく出産、2回目は悪阻もひどく、出血もダラダラ続いており、切迫流産と診断され、なんとか出産、3回目は初期の頃に出血はあったものの、2回目よりは大丈夫でした。1回目、3回目は7月出産、2回目だけ2月出産でした。今回も順調に行けば2月出産だったと思われます。私は、去年の11月末までリウマトレックスを服用していたのですが、そこから薬をやめて5月の生理が来たのを最後に妊娠しました。それの影響もあったのか、今回通った病院では、茶色の出血は様子を見てとの事で、茶色のおりものや、水のような茶色の出血?のようなものがあっても様子を見ていました。それでよかったのか、その時に病院へ行っていれば切迫流産と診断され、もしかしたら助かったのではないかと、そんなことばかり思ってしまいます。それでも、そこまでの運命だったんでしょうか。気になる事は、今回の妊娠では、あまり悪阻が感じられなかったということと、初期にリウマチの痛みがすごく強く出ていたのが今回はなかったことです。
 
病院へ病理検査の結果を聞きに行ってきました。結果は異常なし、なので染色体異常だと思うとのことでした。それだからか、それまで順調だったのに?なんで?どうして?という思いでいっぱいです。ですが、その時のお医者さんは、赤ちゃきたがってんねんからすぐにでも作ったらいいと、また待ってるよと嬉しい言葉をいただき、すごく嬉しくなりました。この、結果を踏まえ先生はどう思われますか。ちなみに、主人は1週間禁欲、その時期に強い抗生物質を服用していました。
 
A 妻32歳での流産率は15〜20%ありますので、妊娠5〜6回に1回は流産になる確率です。そのほとんどの理由は胎児染色体異常によります。これは、偶発的に生じるものであり、原因はありません。したがって、誰が悪いとか、生活習慣がいけないとか、薬がいけないというものではありません。次は上手くいく番だと考え、気持ちを切り替えていくのが良いでしょう。