Q&A1642 34歳、AMH 7.55 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 34歳、AMH 7.55、体外受精実施中

1 自然妊娠→心拍確認後に7w稽留流産

2 タイミング妊娠→子宮外妊娠で左卵管切除
セロフェン服用後、D3のE2が高く遺残卵胞で休みを2度繰り返し、凍結胚なし。空砲、桑実胚止まり。レトロゾール+ゴナールエフ1回注射で採卵し初期胚を移植しましたが、かすりもしませんでした。AMH が高い場合、刺激法を変えたことによるOHSSは起こりえますか。また年齢、AMH で刺激法を選択すべきなんでしょうか。

 

A おそらく、OHSSを恐れるあまり刺激が弱すぎるのではないかと推察します。

AMHが高い方は、刺激をしっかりすると卵胞が多数出現するためOHSSのリスクが増大し、それを恐れて弱い刺激にすると全く取れなくなります。OHSSは刺激の強弱でコントロールするのではなく、他の薬剤で予防する時代になっていますので、しっかり刺激して多くの卵子を獲得し、しっかり予防するのが現代のセオリーです。高刺激を日常的に行なっているクリニックでは、高AMHの方の刺激のノウハウも熟知していると思いますので、そのようなクリニックへの転院も視野においてはいかがでしょうか。