Q&A1444 妊娠中にインフルエンザにかかった場合 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 夫と3歳の子供がいます

1月14日、PGD胚盤胞を1つ移植
1月26日、hCG 520でした。1月26日夜から夫が発熱し、そこから夫は隔離。
1月28日、子どもが発熱。夜診で私と子供インフルエンザ陰性、子どもは臨床的インフルエンザと診断されタミフル開始。私もリレンザ予防投与で処方されましたが妊娠週数が気になり、症状も咳だったので服薬せずにいました。
1月30日、移植したクリニックに相談したところ積極的投与はすすめないということでした。熱は37.0℃、仕事中より頭痛と体の怠さを感じ、夜にインフルエンザ検査を受けインフルエンザAと診断されました。インフルエンザ検査を受けた内科医師にも発熱がないのなら、服薬せずに様子をみるようにすすめられました。
1月31日、クリニックに経過を伝えたところ、リレンザを吸入するように指示があり朝より吸入を開始しました。

結果論になってしまいますが、先生だったらどのタイミングでリレンザの吸入を開始しますか。1月31日(5w1d)でのリレンザ使用の胎児への影響はいかがでしょうか。現在熱は37.8℃、この時期の発熱の胎児への影響はどうでしょうか。

A 私なら、インフルエンザの確定診断がついた1月30日の夜から、リレンザを開始します。キーポイントは、妊娠中の「インフルエンザウイルス」「薬剤」「発熱」のどれを最もイケナイものとして重視すべきかですが、私は下記の記事でご紹介した論文のデータから、薬剤を使用するのが最も悪影響が少ないものと考えます。しかし、これは未だ結論が出ておりません。
 
下記の記事を参照して下さい。