Q&A1419 35歳、AMH 0.15、空胞多数 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 35歳

なかなか妊娠できないため一昨年の8月に検査を受けました。その結果、AMH 0.6と右側卵管閉塞が分かり体外受精を勧められました。タイミング法(ゴナールF使用)で治療を開始し妊娠したのですが、心拍確認後すぐの流産となってしまいました(恐らく7〜8週目くらいで心臓が止まってしまったのだろうとのこと)。

その後転院し、同じ年の12月にAMHを再検査してもらったところ0.15まで下がっており、50歳位の卵巣年齢のためすぐにでも体外受精をすべき、という病院の強い勧めで昨年は計8回の体外受精を行いました。しかし、低刺激(クロミッドもしくはフェマーラ使用)のため採卵できる数は1つか2つで変性卵か空胞が多く、8回の体外受精で受精卵にたどり着いたのは1つのみで、これも分割停止となってしまいました。
採卵してもほとんど空胞のため、良い卵子はもう残っていないのではないか…という思いに駆られています。先生はどうお考えでしょうか。また、非常に難しいと思いますが、もし希望が持てる場合リプロダクションクリニック東京ではどのような治療が受けられるのでしょうか。

 

A AMHが低いと刺激しても意味がないとおっしゃる医師が多いようですが、刺激してみると良い卵子が複数取れることがしばしばあります。したがって、一度は刺激周期で行ってみるのが良いでしょう。また、卵子の改善策として、25-ヒドロキシビタミンD、テストステロン、DHEASを採血し、不足している項目については補充すると卵子の改善が期待できます。同じAMHでも35歳の方と45歳の方では卵子の質は全く異なりますので、しっかり準備の上、しっかりした刺激を行ってみたいと思います。