Q&A1235 1個移植で流産、2個移植で出産 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 33歳

 1回目 4BC 心拍確認後6週で稽留流産
 2回目 4BC 化学流産
 3回目 3BB 化学流産
 4回目 3BC、3CC 2個移植→単胎妊娠→出産

不育症検査は、抗核抗体、抗カルジオリピン抗体、第ⅩⅡ因子、プロテインC・S活性、ループスアンチコアグラントは問題なしでした。SEET法や移植後の抗生剤服用で、毎回のようにカンジダ膣炎を繰り返していましたが、先生のブログを参考にヨーグルトを摂取するとカンジダ膣炎を予防することができました。3回目の移植後、先生に回答を頂き、前向きに4回目の移植に臨むことができ、バイアスピリンを15週まで服用し、子宮内膜全面掻把の影響からか、出血多量になりましたが、それ以外は問題なく、子どもにも心疾患はなく、無事第1子を出産することが出来ました。ありがとうございました。

 5回目 3CB 心拍確認後7週で稽留流産
 6回目 3CC、3CC 2個移植→単胎妊娠→現在妊娠6か月

 第1子出産後は子宮体がんのフォローをしながら、第2子治療を開始し、移植5回目は稽留流産、6回目の2個移植で、現在妊娠6か月となりました。6回の移植結果を振り返ってみると、単なる偶然なのか、毎回着床していて、着床促進があると思うのです。2個移植の時は、胎嚢は1つで、ハイリスクの双胎にはならず、単胎だったのが不思議に思えました

 先生のブログで、子宮内膜と胚はコミュニケーションをとっていて、2個の胚で助け合って妊娠される方がいるとありましたが、私の様な場合はどのようにお考えになりすか。

A 2個移植の時だけ妊娠が継続できていますので、2個移植の時にだけ妊娠継続に必要な何らかの物質が充足しているのではないかと推察されます。もちろん根拠はありません。しかし、このようなことは時に見受けられますので、1個移植で結果が出ていない場合には、2個移植をしてみる価値はあるでしょう。