Q 34才、身長133cm、卵管閉塞のため体外受精を行っています。これまで採卵1回、新鮮胚移植1回、凍結胚移植1回を行い、いずれも陰性でした(凍結胚移植の方は先生の投薬忘れによる排卵が原因でしたが‥)。
もともと、体が小さく(遺伝によるもので特に病気でということではありません)子宮も普通の人の3分の1程の大きさしかありません。移植時はカテーテルを通す痛みこそありますが、正常に移植は出来ているようです。しかし、この子宮の大きさが着床の妨げになっているのではないかと思っているのですが、先生のお考えを教えていただきたいです。
また、担当の医師から卵管閉塞について卵管鏡下卵管形成術(FT)は水腫などではない限り意味がないと言われました。地方に住んでいるため転院の選択もできず、医師からは詳しい説明もないため、言われるがまま移植を繰り返しています。先生はこれについてどう思われますか。
A 体格や子宮の大きさで着床の妨げになるという確かな証拠はありません。
また、担当医は、卵管鏡下卵管形成術(FT)を実施したことがないか、誤解されているように思います。卵管水腫の場合は腹腔鏡手術で摘出するのが最善策であり、FTでは何ら治療には結びつきません。FTは細い卵管あるいは詰まっている卵管を広げる手術だからです。卵管水腫は卵管が大きく拡張した状態です。むしろ、FTは卵管閉塞の方に特にお勧めの手術です。保険適応でもありますので、ぜひFTの検討をお勧めいたします。なお、当院ではFTは日帰り手術(外来手術)を実施していますので、遠方の方でも十分実施可能です。