Q&A372 鼻と子宮の関連は? | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 2013.10.5「子宮外妊娠になりやすいヒトは鼻を見ればわかる?」の記事について。
私は鼻の粘膜に吹き出物や炎症を起こすことが多く、過去を振り返ってみるとチョコレート嚢胞であったり、子宮筋腫かもしれないと言われ薬を処方されたり、そんな時期といつも重なっているのです。現在も鼻に違和感があります。子宮の不調を疑ったほうがいいのか、それもAdrenomedullin(ADM)というモノの関わりなのでしょうか。鼻と子宮とそういう症状のリンクってあるのでしょうか。

A 鼻粘膜と卵管については紹介した記事の通りの関連が考えられています。
鼻と子宮のリンクについて調べてみましたが、現在のところ報告されているものはないようです。
紹介した記事の内容を今一度振り返ってみると、次のようになります。

1 卵管と気道(鼻~気管)は同じ繊毛構造を持つ
2 繊毛運動は、ADMによって調節されている
3 血中ADM、Adm mRNA、ADM受容体がリンクしている
4 鼻粘膜の繊毛運動低下がみられる方→卵管機能低下→卵管妊娠しやすい
* ADMは鼻粘膜のマスト細胞にみられ、抗炎症&抗菌機能を司っています。

子宮内膜には繊毛はありませんので、ADM関連は否定的ではないかと思います。