Q&A356 39歳、AMH 0.15、FSH 17、右卵巣全摘出後 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 39歳、AMH 0.15、FSH 17、右卵巣全摘出(28歳、チョコレート嚢胞)、採卵3回
全て低刺激法、生理3日目からクロミフェン服用
①採卵1個(体外受精で受精せず、レスキュー顕微授精で受精し移植するも妊娠せず)
②採卵4個(内1個変性卵)1個移植→妊娠出産。
③エコーで卵胞2個見えるも空砲
通院中の担当医は、私の血液検査の結果や卵巣が一つしかないことを踏まえて強い刺激をしてもあまり個数を望めないとのことで、これからも低刺激法で行く考えです。
他の医師の意見も聞きたくて別のクリニックを受診したところ、過排卵刺激法がメインで、生理3日目から毎日注射とスプレキュアをして数を増やす考えのようです。私のようなホルモン値や卵巣1個の場合に、過排卵刺激法をすることによってたくさん卵がとれる可能性ありますか。
私的には数を増やすよりも、少なくても質のいい卵が1個でも2個でも取れればいいのではないかと思ったり、新しい採卵法を試してみるのもいいのかなと思い、質問させて頂きました。

A 少なくとも一度、刺激周期をトライする価値はあると考えます。同じような条件の方でも、5個程度採卵できることはしばしばあります。刺激周期を行ってみても同じ採卵数でしたら、低刺激に戻すのが良いでしょう。私なら、スプレキュアを使わず、クロミフェン+hMG 300単位を同時に使用する方法をとります。ただ、条件の良いときと悪いときがありますので、刺激開始時点での胞状卵胞数とFSH、E2を参考にスタートするか否かを決めます。