Q&A4106 子宮頸管ポリープ その2 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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Q 2024.7.20「Q&A4094 頚管ポリープがあります」の記事について

第一子妊娠中に子宮頸管ポリープが発覚し、子宮頚管長も少し短めだったこともあり、妊娠後期は自宅安静を言い渡されていました。産婦人科の先生曰く、ポリープがあるために子宮頚管の強度が弱い可能性があるので、大事を取ってということでした。無事に正期産で産まれてきてくれたのですが、子宮頚管ポリープがあることで、そのような弊害はないでしょうか。

 

A 子宮頸管ポリープには、子宮腟部から出ているタイプ(根本が見えるタイプ)と子宮頸管から出ているタイプ(根本が見えないタイプ)の2種類があります。妊娠中に初めて根本が見えないタイプのポリープが見られる場合には、胎盤ポリープの可能性があります。胎盤ポリープを(引っ張ったり、切除したり)何かしらの処置をすると流産を引き起こす可能性がありますので触らない(無処置)のが良いです。

 

根本が見えるタイプのポリープは着床にも妊娠にも悪影響を及ぼすことはありませんが、根本が見えないタイプのポリープは(担当医がおっしゃるように)子宮頚管強度が弱くなる可能性があります(邪魔なものが挟まっているために頚管が締まらないため)。しかし、このタイプのポリープも着床に悪影響を及ぼすことはありません。

 

なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。