レーガノミクス
1981〜89年 レーガン大統領の経済政策
①大幅な減税 ②規制緩和の推進 ③軍事費の拡大
④インフレ圧力の管理
成果として…
①米国がインフレなき景気拡大を続けたこと。
②軍事費の拡大によってソ連崩壊に追い込んだこと。
代償として…
①減税や軍事費増大による財政赤字、企業の生産性が伸びたことによる経常赤字 いわゆる「双子の赤字」をつくってしまいました。
②富裕層の減税措置、社会保障の不整備によって生活水準が改善しませんでした。
トランプ次期大統領が掲げる経済政策
①大幅な減税
②インフラ整備
③企業の海外資産を国内に還流させるレパトリ減税
④金融規制の緩和
これらの政策は景気刺激策としては米国経済の活性化に繋がります。期待感で物価や資産価値は上昇していきます。
代償はやはり、減税やインフラ整備による財政赤字の増加です。
為替相場で考えると…
短期的に円安ドル高に振れやすくなります。
仮に掲げた経済政策に陰りが見えてくると中長期的に円高ドル安が進む可能性も捨てきれません。
そうなると日本経済に諸に影響するので安心できません。
レーガノミクスの時も、景気回復によるドル高に耐えきれず、プラザ合意でドル安政策に転換しましたから、前例を考えるとあり得ない話ではありません。
レーガノミクスは国内のみの経済政策で何とかなりましたが、今はグローバル化ですので米国の経済政策によって世界経済が大きく動きます。
トランプ次期大統領は貿易保護主義を掲げて「脱グローバル化」を行う構えです。
こうなると海外企業が米国市場から締め出されたり、米国進出を目指す海外企業は大打撃をうけます。
日本企業の経営者はこうしたシナリオを一番懸念しているわけだから、今年最大のリスク要因にもなるわけです。