「えっ!また『ベルばら』!?」
昨年からの月組、雪組、そして今年に入ってから雪組全国ツアー公演、今回の宙組。この公演の後には6月に花組 中日劇場公演、更に8月後半からは宙組 全国ツアー公演と、これでもかというくらいの『ベルばら』祭り
さすがに「『ベルばら』は、もうええかぁ」と思っていましたが、原作のファンでもあ
るので、また植田氏によると新しいシーンも入るとのことでしたので、観劇することに
しました。
プロローグ、ご覧なさい、ご覧なさい、ベルサイユの~ば~ぁ~ら~
と始まった途端に、「あら、やっぱりいいわぁ~」と『ベルばら』ワールドに引き込ま
れてしまった私。
今回のプロローグVer.は 巡り~きて、みたび~、咲くば~らの花~
このメロディー、一番好きなんです。
昭和の『ベルサイユのばらⅢ』で小公子の峰さを理さんの歌声が素晴らしかったのも、お気に入りの理由。
さて今回のオスカル編。
2006年雪組、朝海ひかるさんの同編も観ていますが、その1幕とはかなり違う内容でした。
オスカル誕生から少年(少女?)時代、国民議会会場が封鎖され、平民たちを解散させようと銃を構える近衛隊にオスカルが体を張って阻止しようとするシーン、その事でジャルジェ将軍が激昂してオスカルを切ろうとする時にアンドレが「自分の命と引き換えにオスカルの命を!」と守るところが目立った新しいシーンかな。
1幕ラスト、噂のペガサスに乗ってオスカルが飛びます
朝海オスカルも同様のシーンがありましたが、その時のペガサスはどこかのデパートの屋上で使われているような玩具的なものでしたけど、今回はペガサスがペガサスらしかったです。翼が開いたりもして進化してました
2幕はオスカルとアンドレ編とほぼ同様の内容。
ラストはオスカルが銃弾に倒れて天国に行くのですけど、今回はオスカル一人のみ。
天国で天使達がオスカルの周りを囲み、「花のいのち」という新曲で本編は幕。
あれれ、やっぱりアンドレに迎えにきてほしかったなぁ
全体的な感想は新たな『ベルばら』作品を築いたという感じで、見応えありました。
100周年という事で歌劇団も力が入っているように感じました
(後で書きましたけど、突っ込みところも結構あります)
アランとジェローデルの比重も今までの『ベルばら』よりも高いのも特徴かな。
ちなみに観劇日はアンドレ:朝夏 まなとさん、アラン:緒月 遠麻さん、ジェローデル
:七海 ひろきさんでした。
凰稀かなめさんのオスカル、かなり男っぽい役作り。
男として育てられたのだから、今回の男らしいオスカルのほうが自然かもしれません。
今までにないオスカルでありながら、評判通り、美しかったです~
フィナーレのばらのタンゴ、燕尾服のダンス(愛の讃歌)もかなめさんはずっとブロンドの髪、オスカルで通します。
これは賛否両論ではないでしょうか。
私はフィナーレだけは、オスカルを離れて男役で通して欲しかったところです。
それにしても相変わらずの『ベルばら』人気。
観劇日も立ち見もでる大盛況でした。
やっぱり他組トップの特出がなくても、『ベルばら』はお客さんが入りますね~
おまけ
劇中の突っ込みたいところ(笑)
○オスカル誕生時、5人のお姉様方が、かしましすぎる
マイクの音量もいつもより大きかったような…。うるさすぎて「もう少し静かに
しろ~」と心の中で叫んでしまいました。
○アンドレのシーンが少ない…
1幕は影が薄いアンドレなのでした。2幕では十分見せ場がありますけど、大好きな
アンドレにもう少し出て欲しかった。
○衛兵隊の制服。
昨年の月組衛兵隊は胸元ボタンを外して、かなり不良っぽかったですが、今回は
アランを含め、襟詰めびっしり。服装だけは真面目な衛兵隊員でした。
○噂だけでオスカルを殺そうとするアンドレって…。
今回はオスカルが結婚するという噂があると聞いただけで、嫉妬に狂うアンドレ。
噂ですよ、噂。真実を確かめずに先走らないで~と突っ込みました。
それにしても、ここ最近のベルばら脚本には劇中に噂が飛び交っている印象です。
○ジェローデルのあきらめが、早くないですか?
今までの脚本では、そうは思いませんでしたが、あっさりと身を引くジェローデル。
もう少しオスカルへの想いを感じさせるシーンがあれば良かったのかも。