思い出の機種紹介
オーパーツという言葉を聞いたことがあるだろうか、(out-of-place artifacts」を略して「OOPARTS」)
有名なところでは、アステカやマヤ文明などで見つかったとされる水晶ドクロ(クリスタルスカル)など、その時代にそぐわない進んだ技術が用いられて作られた物の総称である。
それら多くの技術は現代において既に失われているのです。
⭐️ウィンクル(高砂電器)1988年
昭和の終わりにパチスロ最初の2号機が誕生しました。
1.5号機から大きく変わった点はクレジット機能が搭載され、ボーナス抽選は完全確率方式になりシングルボーナス、集中役が認められたこと。
その全てが見事なまでに詰め込まれていたのが高砂電器の「ウィンクル」です。
そればかりではありません。
ベルからフルーツゲーム突入の流れ、シングルボーナスの使い方、ビタ止まりによるフラグ察知など、とても初の試みで作り上げられたとは思えない程の完成度でした。
特筆すべきは何と言っても「インジケーター」の存在。
単純なLEDランプのようですが、このランプの動きが右リールに同調しており初心者でもスイカやセブン、ベルを狙うことが出来ました。
目押しの苦手な人も簡単に揃えることが出来る夢の様な機能は、パチスロを打つことへの敷居を少なからず下げてくれていたはず。
実際、自分の身の回りでもこれがあったお陰でパチスロが打てるようになったと言う友達が何人か居ましたから。
後に技術介入の余地を妨げるとかの名目で規制されましたが、実に素晴らしい発明だったと思います。
これはまさに
パチスロ界のオーパーツ
です。
大東音響からもゲーム性の全く同じ「ベンハー」がリリースされました。
その頃の話。
地域に初めて関東からのチェーン店が進出してくる噂とともに、パチスロは「ウィンクル」が入るらしいとどこからともなく聞こえてきた。
名前だけは知っており、「フルーツゲーム」なる未知のゲーム性には強く心惹かれるものがありました。
そこで、新装初日に気合を入れて並ぶことにしたのです。
当時の新装開店はどこも大盤振る舞い。
パチスロはモーニングと言う名の仕込みがなされており、予めビッグボーナスが成立している状態からのスタートなど当たり前。
ポケットに忍ばせてきたコインでセンターラインにセブンを狙います。
パンパンパンパンパン!
偉い音と共に「777」が揃い、クレジットに15枚の払い出しがある。
本当はいけませんが、極端な話メダル1枚さえ持って行けば勝つことは可能でした。
ボーナスリセット後はベルの確率が上がっていて、揃えば「フルーツゲーム」の抽選が行われる。
見事突入の際は、先程のインジケーターが全点灯して祝福してくれるのが堪らない。
ベルの後はリールを止めるまでの間、手で隠したりして楽しんだものです。
こちらも残念ながら今では失われた文明。
メダルを増やしながら消化する60Gは、ある意味ボーナスゲーム以上に至福の時間でした。
ご存知の方も居ると思いますが、この「ウィンクル」は元々は1回交換用に開発されたと言われ、無制限営業ではかなり甘い仕様だったようです。
自分が打ったホールでは無制限の8.5枚交換。
間違い無く高設定が投入されており、夕方からの稼働にもかかわらず、ちょっとした事に気を配るだけで容易く勝つ事が出来ました。
まずは、かの有名な「タンク覗き攻略法」。
立って台の中を覗くとタンクが丸見えの為、メダルが満タンの台は設定が低い、少ない台は設定が高いと予想される訳です。
ただし店側も承知の上で定期的にメダルの量を調整していますから、余り過信は出来ません。
そんな時に役に立ったのが、交換枚数のメモ。
自分の知る限りここを含め幾つかの店舗では、カウンターやメダル計数機の脇に交換した台番と枚数を書いたメモが置いてありました。
それを見れば当日出てる台なのかどうかが一目瞭然、なんてイージー。
アナログな方法での不正対策だったのかも知れませんが、今の様なデータ機など無い時代においてはとても価値ある情報。
そのお陰もありこの店で高設定台と思しき台を掴む事はそれほど難しくはなかった。
もっとも客用に掲示していた訳ではないので、カウンターの脇にあったバインダーを勝手に覗き見るというスタンスでしたけど。
かくして「二大覗き攻略法」によりウィンクルとの付き合いは半年にも及び、沢山の思い出とともに自分の愛すべき1台となりました。
「チンチロリン、チンチンチンチンチロリン…」
昨今の台の様な派手な音や演出など無い。
しかし、あのインジケーターが点灯する瞬間には何物にも勝る喜びと感動があったのです。
↑必ずフルーツに突入するベル
↑ビッグを体験したい方はコチラ
(わにちゃんねるさまより)
初めてウィンクルを打った時のブログは↓