この際に重要な技能は、適用される手技ではなく、パターン認識である(トーマス・マイヤー) | 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

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Tomもちろんですが、Tadの施術を見たときにはっきり分かったのは、手技の正確さではなく、解剖直観の正確さです。

 

解剖直観が正確であれば、手技は何でも良いのです。

 

ちなみにトーマス・マイヤーは鼠径部から大腰筋と腸骨筋を触り分け、股関節前部から躊躇なく小転子に触れ、そして付着部を触り分けられます(我々はまだ背面からしか小転子に触れられません)。

 

解剖直観とは「まといのば」の造語ですが(同じようなことを言っている人は多いでしょうが)、体表面のランドマークを正確に認識することで、体内の構造(解剖学的構造)があたかも透けて見えるかのように触診できることを言います。もちろん3次元立体モデルとして(いや、時間軸方向に動かす4次元モデルとしても)認識して歪みも正確にトレースできます。

 

*身体があたかも透けて見えるように、思い込みではなく論拠をもとに、そして視えたものは素早く確認しましょう。そしてあたったことを喜ぶのではなく、間違っていたところを探して、ベイズ推定のように新しいファクト(間違い)によって、自分の脳内「解剖直観」モデルを亢進させていきましょう!

 

これを自分の身体にホメオスタシス同調して、どの筋肉が短縮しているか、収縮しているかを判断するのが、Tadの(そしておそらくTomの)方法です。

 

全く同意ですが、僕らはそのホメオスタシス同調はほどほどにしないと被ってしまうと認識しています。ですので、Avataraに被らせて、それを身体で分析して(共感覚というべきか、体性感覚というべきか)方針を定めます。方針を定めるというほど難しい話しでもなく、仮説をぶつけて、実際にその筋肉が短縮しているか、拘縮しているか、伸張性収縮しているのかを調べれば良いだけです。

 

トーマス・マイヤー氏の著書から引いてみましょう。

 

 

本書の責務は、特定の手技を他手技と比べて推奨するものでなく、ましてや手技の作用メカニズムを断定するものではない。どのようなものであっても、治療やトレーニングの介入はすべて2つの知的系統間、すなわち人間同士の対話である。(p.3)

 

 

2つの知的生命体同士のContactなのです。未知との遭遇なのです。

 

 

 

それはEchoを基礎とする人間同士の対話で始まり、ホメオスタシス同調で深めていきます。

 

ちなみに、僕らは主訴と現況の違いに注目することが多いです。

 

傷んでいる部分が痛くなく(麻痺で)、傷んでいない部分が神経の問題で疼痛の場合があります。

また本人の身体観は重要で、本人が良い姿勢と思い込んでいるものが、間違いの元だったりもします。それをダイレクトに指摘するのは意味はありません。ここは脱洗脳的手法を取ります。本人の内省言語が変わるのを辛抱強く待ちます。もちろんIndirectに誘導はしますが、Directな指摘は避けます(なぜなら、言語は反発されるからです)。

 

トーマス・マイヤーは手技は重要ではないと(繰り返し)言います。

ここはバレエとは全く違うところです。

バレエでは正確な模倣が要求されます。

 

アナトミートレインにおいて、模倣すべきは手技ではなく、その精神です。

どうBodyReading(ボディリーディング)し、どうアプローチするかを模倣すべきです。アプローチが決まれば、その手技は何でも良いのです(と、TomもTadも言います)。ただ、ある程度、形は決まってきますので、僕らは型を真似るところから学びます。その方が近道だと思います。

 

これをトーマス・マイヤーはこう言います。

 

重要な技能は、適用される手技ではなく、パターン認識である。

パターン認識なのです。

パターン認識とは非常に広い言葉です(僕らは解剖直観と呼びます)。

 

この際に重要な技能は、適用される手技ではなく、パターン認識である。
 姿勢と運動のパターン認識は、「空間医学」と呼称される学問の中心的技能である。「空間医学」は、ヒトの発達過程、立位プロセス、物体操作、環境下移動、空間占有の各方法のほかに、ヒトがどのようにして身体的自己知覚を会得するかという問題を研究するものである。ヒトの運動について「知っている」と思っている多くの事実が、今後数十年のうちに更新されることになるだろう。
(p.3)

その「姿勢と運動のパターン認識」は「空間医学」の中心的技能だそうです!

そして、トーマス・マイヤーは未来において、アナトミートレインの創始者ではなく、空間医学の創始者の1人として記憶されることを望んでいます(多分)。

 

それを踏まえて、面白い話しをしたいのですが、まずはここで投稿します!

 

重要なポイントは「解剖直観」ということを徹底的に意識することです。

解剖直観という小部屋の床となるのは当たり前ですが、解剖学の知識です。平たく言えば暗記です。

トムは非常に面白いことを今日おっしゃっていました。

平たく言えば「図面と現況は違う」ということです(←分かりにくい)。

雑に翻訳すると「解剖書はかなり大雑把だよ」と「生きた解剖学」じゃないとダメだよ、と。

そして、触る上で知識は必要だよ(これは僕が足しました)。

知らないものは見えないというような言い方がありますが、知らないものには触れられないのです。

 

そんなわけで、5月あたりにやるかもしれない解剖直観スクールをお楽しみに!!!

 

 

【1位御礼!】

トーマス・マイヤー氏による驚きの見解の記事が1位を頂きました!!

ありがとうございます!

総合3位も嬉しいです!

皆様の応援のおかげです!

Ray先生が5位!おめでとうございます!!!
シュンくん総合14位おめでとうございます!!