カメラの連射する音が絶え間なく聞こえるので、何かアニメーションの撮影でもしているのかと思いました。
ちょっとずつ動かして撮影する手法ですね。
でも、アニメーションの撮影ではなく、十代女子たちの自撮りのシャッター音でした。自撮りとは自分で自分を撮影するという新しい習慣のことであって、国産鶏という意味の地鶏ではありません。
非常に見映えのする写真がネット上にたくさん上がっていますが、そこには恐るべき地道な努力と、大量行動があります。連写される写真の一枚一枚が彼女たちの美を追求する血と汗と涙の結晶です。いや、本当に。
スティーブ・ジョブズがビートルズの録音過程の音源を繰り返し聞くそうです。
繰り返し収録する中で、凡庸な作品が輝き出す瞬間がたまらないそうです。
天才たちも地道で泥臭い作業を延々と繰り返す中で黄金に至るのです(過去記事では、アリアナ・グランデとビリーアイリッシュのそんな瞬間の動画を紹介しました)。
天才たちはそのきらめきによって触れるものが全て黄金に変わるわけではないのです。
アニメーション映画が撮れそうなくらいに連写している一枚一枚のアップデートによって、奇跡の一枚がもたらされるように、天才たちも組み合わせ爆発の中で気が狂いそうになりながら、修正とアップデートを繰り返して、奇跡の瞬間を探り続けるのです。
全て同じです。
天使の羽を一振りすれば、素晴らしいアイディアが降ってくるわけでも、お金が湧いてくるわけでもありません。
羽布団を持ち、錦の掛布団を持ってもそこを温める間は無いのです。世界一のお金持ちである車会社の社長は工場で寝泊まりします(イーロン・マスクのことです)。
卑近な例で恐縮ですが、、
ブログも同じ。
ブランディングも同じ。
セミナーの企画も同じです。
セミナーのコンテンツはもっとそうです。
天才とされるレオナルド・ダ・ヴィンチは自分の手稿に例の鏡文字でダンテの神曲の一節を書き留めていました。
さあ、おまえは怠惰を捨てねばならぬ。羽布団の上に坐り、錦の掛布団の下に寝て、名声の得られたためしはない。(ダンテ『神曲 地獄篇』)