【募集開始!】「起きたことは仕方ないが、何もしない理由にはならない」(映画『TENET』) | 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

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気功師から見たバレエとヒーリングのコツを公開します。
「まといのば」では、バレエ・ヒーリング・美容の各種セミナーを行っております。

*久々の「まといのば」講座を10月6日(火)に緊急開催します!

テーマはTENET。

トリドーシャやドクター・ストレンジ、未来から来たドラえもん、ゴール設定講座の系譜に連なる強烈な内容となっています。

理論はあっさりと、技術の紹介とワークをどっぷりとやりましょう!!

Zoomによるライブ受講、ヴァーチャル受講も歓迎です!!時間を逆走しましょう!!

 

 

TENETの物理学について解説して欲しいというリクエストがありました。

 

映画「メッセージ」(原題:Arrival)やインターステラー、インセプションなどに続いての(インセプションは物理学的解説ではないですが)解説シリーズですね。

 

今回のTENETについてはタイムラインの複雑さや視点の問題はありますが、基本的なカラクリはとてもシンプルです。

そして物理学的です。

*エンドロールでキップ・ソーンの名前を見たときは感動しました(キップ・ソーンはインターステラーでも登場)

 

 

というわけで、結論から行きます!

 

時間は存在しないが、熱力学第二法則は存在する。しかし、熱力学第二法則を破る状況も存在する、ということです。

 

基本的にはネタバレゼロで行きたいと思います。

とは言え、予告編レベルの前提は共有されていると考えています。それからSFの設定部分については書いています。

 

*映画『TENET テネット』の舞台裏!メイキング映像

*「CGと実物の映像の違いを観客は分かっている」というクリストファー・ノーラン監督の言葉は重いですね。意識はだませても、無意識は気づくのです。

 

 

これは過去セミナーでも話しましたが、宇宙はビッグバンから始まり、ビッグクランチで終わるというモデル自体は、モデルでしかありません。正確に言えば、間違いです。ビッグバンに始まり、何かで終わるというモデル自体は、時間の開闢があり、終りがあるというイメージです。

しかし、実際は場所が異なるように、時間の流れ方も異なります。

 

*ビッグバン理論は重要ですが、これは宇宙に一様に同じ時間が流れる印象を与えます。その印象が間違いということです。

 

 

インターステラーでは、時間の流れ方がブラックホールの近傍では猛烈に遅くなることが示されていました。その結果として、双子のパラドックスが現実化します。

 

 

結論から言えば、時間は流れないのです。

 

そしてもともと物理法則はそのようなものでした。すなわち時間を方程式の中に入れ込めないのです。反応を逆反応にしても、物理法則は破綻しないのです。

いわゆる時間の矢ですね。

時間の矢をひっくりかえしても、方程式は成立します。

 

でも、現実はそうではありません。いや、より正確に言えば、現実はそう見えません。

 

我々は、落ちて粉々になったハンプティ・ダンプティがもとに戻ったら、それは奇跡か、目の錯覚か、夢か、フィルムの逆再生だと考えます。

 

*ハンプティ・ダンプティ(『鏡の国のアリス』)

 

 

覆水は盆に返らないのです。

 

割れたコップはもとに戻りません(でも、、、、傷口はふさがりますよね)。

 

 

時間は流れないというのは決して新しい概念でも仮説でも、「まといのば」の妄想でも(笑)ありません。

まといのば講座としても「ドクター・ストレンジ講座」として開催しています。

 

 

 

 

 

本当はミステリーのように犯人を探していくのが楽しいのですが、結論を先に言えば(コロンボ方式ですね、それもまた一興)、時間は存在しないのです。流れないどころか、存在しません。

 

でも、「今日が終われば、明日が来るじゃないか」というかもしれませんが(笑)、我々は今日しか経験したことがありません。明日を経験したことはありません(こういう哲学的議論は無意味と思うかもしれませんが、物理学という新しい哲学と重ねると、面白い知見が手に入り、面白いテクノロジーが手に入るのです)。

 

子供は「どうして明日になると、また今日なの?」という疑問を持っています。これに我々は答えられません。

 

でも、悟った方なら、おそらくは明日はないし、昨日もないと答えるでしょう(そして、間をおいて「今日もない」と)。ナーガルジュナの中観ですね。

 

 

*中観に関しては、中村元先生の翻訳で読みましょう。縁起の思想を理解している人の翻訳で(縁起の思想を否定している人の訳で読んではいけませんw)。

 

c.f.【募集開始!!】自分の周りだけ時間の流れを稠密にして、自分だけの「精神と時の部屋」を獲得する方法 2019年11月20日

c.f.小さな穴から暗い部屋のなかに射しこむ太陽の光を、注意深く観察してみよう。〜原子とブラウン運動〜 2019年11月28日

 

ちなみに、メンター養成スクール2期というか、来年3月開催(3月20日、21日予定)では、このドクター・ストレンジの感覚はフル活用します。我々が見ているものだけがリアリティーではなく、いくつものリアリティーが後ろに走っていて、その束(世界線)の象徴として目の前の現実(リアリティ)があるのです。そして丁寧に読み取ることで、別な世界線を次々と生み出すことができるのです。

 

時間は存在しないとしたら、何が存在するのか?

時間とは単なるモデルに過ぎないとしたら、我々が見ている「時間」による現象とは何でしょう。

 

コーヒーにミルクは溶けていきますし、その逆はありません。

こぼれた水は、もとのコップに戻りません(覆水盆に返らず)。

 

 

というか、問いそのものが答えを指し示していますが、結論は時間の矢は存在しないが、エントロピーの増大という熱力学第二法則は存在するのです。。

 

そして、時間の流れ方というのは、量子論を待たずして、古典力学の相対性理論の段階で分かっていたことです。異なる慣性系では異なる時計があるのです。その時計同士は一致しないのです。ですから、どちらの時計で議論するか、どちらの時計で観るかを考えて議論しないといけません(今回の映画「TENET」と同じです。どの視点なのかをまず判断しなくてはいけません。我々も)。

 

 

そして、異なる慣性系は異なる時計を持つ、すなわち、異なる慣性系には異なる時間が流れるのです。

もちろん特殊相対性理論では、同じ慣性系では同じ時間が流れますが、そもそも慣性系しかない宇宙は出会いも別れもありません。

そこで、特殊相対性理論を大人にしたのが、アインシュタインが10年を費やした一般相対性理論です。

そこでは加速度についての理解が改まりました(どう改まったかと言えば、ファインマンいわく「重力とは見かけの力」というやつです。センセーショナルに言えば、「重力は存在しない」のです)。

 

 

そして時間に関しても(一般相対性理論によって)現実に対応するようになりました。すなわち、双子がどこで暮らしたかによって、流れる時間は異なるのです。別に双子にこだわることもなく、父娘でも同様です(インターステラーですね)。

 

ということは、少なくともカントやニュートンが夢想した意味での時間というものは存在しないのです。

宇宙の中心にある宇宙グリニッジ天文台なるものがあり、そこの時計が宇宙標準時を決めている、、、ということはないのです。すなわち絶対時間の否定ですね。

 

 

*Takasunrise0921 - Takasunrise0921, CC 表示 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1171304による

*グリニッジ天文台の子午線!!こちらはグリニッジ天文台旧本館で、窓の中央の線がグリニッジ子午線だそうです。

 

絶対時間は否定され、時計は粉々にくだけて、それぞれが時計を持つことになりました。たとえばつまさきの細胞が持つ時計(時間の流れ)と、頭のてっぺんが持つ時計(時間の流れ)はもちろん異なります。なぜなら地球の中心からの距離が違い、重力が違うからです。

 

*Rがほんのわずかとはいえ、頭と足では違うのです。誤差レベルとは言え。

 

 

加速度が異なるので、時間の流れも変わります。時間が遅れるのです。

その極端な例が、ブラックホールです。

 

こちらはイメージですが、最近、ブラックホールの撮影に成功しました。

カメラのレンズをほぼ地球大にして撮影するというビッグプロジェクトです。

扱うデータ量が多すぎて、ネット転送できずに、ハードディスクを人が運んだというビッグプロジェクトです。

 

 

 

そして、時間の流れ方に関して、時間は存在しない、そしてエントロピーのみが存在するとしたら、、、、、たとえば我々が生肉を冷凍するのはエントロピーの増大をセーブしているのです。「時間」の流れを遅くしているのです。

我々が知識を得て、抽象度を素早く移動するのは、、、エントロピーの逆の概念を仮に「ネゲントロピー」としたら、そのネゲントロピーの増大をマックスにしているのです。

 

それが「知は力」のカラクリです。

 

*映画「メッセージ」(Arrival)も非常に物理学的にも深い映画でした。我々の認知にとっても。

 

ここで挿話的に、マクスウェルの魔を思い出しましょう。

熱力学の始まりと共に刻印された呪いのような存在が「マクスウェルの魔」もしくは「マクスウェルの知性」でした。

似た名前の(おそらく双子の兄である)ラプラスの魔は殺されました(量子論によって。なぜなら、その視覚は原理的に神すらも不可能ということで)。

 

でもラプラスの魔に似ているマクスウェルの魔は、殺そうとしても殺そうとしても、我々の手をすり抜け続け、最後にはシラードのエンジンが最終段階の一つ手前として提示され、そこで情報科学と熱力学が恋に落ちて結婚することになりました(だから情報理論ではエントロピーと言います。シャノンですね)。

詳しくは寺子屋「熱力学」を!

 

*この図とほぼ同じ図がTENETでもちらっと出てきます。あの銃弾のシーンで。

 

 

で、結論から言えば、マクスウェルの魔は一瞬は生き残ることができて、エントロピーの増大を食い止め、逆転できるのです。ただし永遠には生きれません。

そして、マクスウェルの魔とは我々のことでした(おそるべきことにその実証実験も終わっています。検証済みなのです)。

 

同様に、TENETとは我々のこと、というのが今回の「まといのば」講座のテーマです(雑だなw)。

 

ちなみに、TENETの物理学については、この前提をもとにシンプルに解説します!

ただカラクリの中心はあの不思議な回転ドアです。その回転ドアに入ると、エントロピーが逆転します(←時間が逆転するわけではないことに注意)。
そして、過去から見ると、自分が入り、自分が出てきます。でも逆行しているので、自分が入っていくように見えるのです、後ろ向きに。

ですので、回転ドアのこちらとそちらに2人自分がいることになります。ドッペンゲルガーですね。

 

この逆パターンで言えば、未来から見ると、入っていった先の未来には、自分はいなくなります。

 

これって実は量子の世界では普通に起きていることで、回転ドアとは宇宙のことです(これは言い過ぎか?)(真空のエネルギーというやつですね。そして対生成、対消滅です。少なくともエントロピーの増大ではなく、減少は観察されていますし、反粒子も)。

 

という話をまたします!!

 

というわけで、緊急開催ですね!

*TENETの解説講座でもネタバレ講座でもありません!!

それはもっと上手な人が盛大にしています。世界中で。

 

 

【まといのば講座『TENET(って何なんw)〜時間を逆行せよ〜』】
【日時】 10月6日(火)19:00~22:00

【場所】 四ツ谷のセミナールーム(丸ノ内線四谷三丁目駅、都営新宿線曙橋駅が最寄り)
【受講料】  30,000円(PayPal決済可能です。請求先アドレスを記載してください)
【受講資格】 「まといのば」スクール修了生、OnLine MenTor受講生・修了生
【持ち物】 情熱とゴールと筆記用具
【お申し込み】お申し込みはこちらから!!

*ヴァーチャル受講もしくはライブ受講(Zoom受講)も可能です!!

 

*タイムラインは不変というのが設定のようですが、これは量子論を考えれば少し様相が変わります。未来や過去は確定しているわけではありません。観測した部分のみが収束しているのです。

その意味では、一見すると主人公たちが成功することは、分かっていたのですが、分かっていないのです。観測するまで収束しないのです。観測した部分は不変です。時間軸を動こうとそれは変わりません。なぜなら自分が観測しているからです。

だからこそ、祖父殺しのパラドックスはパラドックスではないのです。だからこそ「無知が武器」になります。

そして、物理学がわかれば、ニールの言う、

 

起きたことは仕方ないが、何もしない理由にはならない

 

という発言の真の意味が見えてきます(たぶん!)

この感触は、そのまま予兆を生きる我々の原則となりうるのです。

ゴール設定や予兆というのを、文字通りに正確に考えると、時間は未来からやってきます。結果が先(過去)に来て、原因(未来)があとなのです。

 

 

セミナータイトルの「何なんw」は藤井風さんの作品から。

 

藤井風さんがテレビで紹介されました!

 

 

蛇足でしょうが、、、、

 

クリストファー・ノーラン監督が本当は撮りたくて仕方ないという007シリーズ最新作も楽しみです!!

すっかり007の顔となったダニエル・クレイグにとってはラストですね。

 

 

主題歌はもちろんビリー・アイリッシュです!!

 

*和訳はこちらを

 

僕らも死ぬ暇などない(No Time To Die)くらい疾走しましょう!いや、時間を逆行?!