海水を飲めば、喉が乾くように、砂糖水を飲み続けてしまうのには訳がある( ー`дー´)キリッ | 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

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受講生の一人が醤油を一気飲みしたそうですびっくり

 

セミナーで「海水は無理でも、醤油など飲んで、体感してみてください」と言ったことを、早速実践してくれたそうです。良いことだと思います!!

 

何の話かと言えば、Addiction(中毒)の話です。

 

中毒というのは、喉が乾いて、海水を飲むのと似ています。

海水を飲むと、喉が乾き、また飲みたくなります。

それは理性や意思ではなかなか止められないものです。

中毒も同じです。

 

 

難破してしまい、喉が乾いて、海水を飲むのと似ています。喉が渇くから、水を飲んでいるのに、乾きは癒えるばかりか、もっと海水を飲みたくなるのです。なぜなら、喉が渇くからです。

喉の渇きを癒やしてくれる水(海水)が、ますます身体を脱水症状にしていくのです。

その悪循環のシステムが中毒と似ています。

 

ですから、脱水症状になるので、どんどん水(海水)を飲みたくなり、つい海水を飲んでしまい、飲めば飲むほど、ますます喉が乾きます。

 

中毒も同じです。

 

これは生理現象であり、そこに意志の強さとか、怠惰さとかが介在できないのです。ほぼ無力です。身体の欲求を頭が止めることはできないのです(短期的には止められても、長期的には無理です)。

 

 

ここに「耐性」や「抵抗性」という要素が加わることで、中毒が完成します。

海水に対して耐性がつき、飲んでも飲んでも乾きが癒えなくなります。一杯で満たされていたのが、二杯で満たされるようになり、二杯で満たされていたのが、3杯必要になるのが、耐性です。

 

限界効用逓減の法則のようなものです。

 

効果が減っていくのです。限界効用逓減であれば、それを摂らなければいいのですが、効用は下がるけれども、必要性は残るので厄介なのです。

 

刺激に対する報酬がどんどん下がっていくのに、脳は報酬だけは欲しがるのです。ですから刺激を強めていくしかありません。

飲む水の量を増やしたり、摂取するドラッグの量を増やすのです。

 

 

増やせば増やすほど、また耐性ができます。

身体が慣れてしまうのです。

「そんな刺激じゃ、満足できないぜ」と身体が言うのです。

そして「もっと刺激を」と求めます。

 

乾くのです。

 

そして飲めば飲むほど、もっと乾きやすくなるのです。

悪循環ですw

 

この回路がグルグルと回り続けると、より強くなっていきます。耐性(抵抗性)がより増します。

 

 

海水を飲めば、喉が乾きます。

海水は塩水です。

塩も水も身体にとっては不可欠なものですが、それが変な形で組み合わさると変なことになります(単に塩分濃度が高いということですが)。

要素が良いものでも、組み合わせによっては悪くなる好例です。

単なる部分の集合が全体にならないのです。

 

良いもの+良いもの=悪いもの

 

になるのです。

平たく言えば「過ぎたるは及ばざるが如し」なのですが、ここでは要素の集合が全体にならないと考えておきましょう。あとで出てくるように、もともとは良いものでしか無い炭水化物が恐ろしいドラッグとして機能するのも、ここらへんに理由があります。

要素還元主義的な発想法の限界をうっすらと感じておいてください!

 

 

で、塩水を飲めば、もっと水を飲みたくなるのは、たしかに当たり前のことです。

そしてアルコールを飲み続けてしまうのも、小麦を食べ続けてしまうのも、砂糖を摂り続けてしまうのも、海水モデルと同じです。

機序(カラクリ)が少し複雑になるだけで、基本的には同じです。

 

乾くのです。

 

乾くから飲み、飲むからもっと乾くのです。

 

そして、大量に飲むとそこに慣れてしまい、耐性ができるのです。

 

たとえば、同じアルコールの量では酔わなくなり、同じ砂糖の量ではドーパミンが減るのです(それをお酒に強くなったなどと言ったりしますw)。

抵抗性がつくのです。

 

たとえば現代の最大の病のひとつがインスリン耐性です。

インスリン中毒と言っても良いかも知れません。インスリンに耐性ができている状態のことを、分かりやすく言えば糖尿病ですし、肥満であり、それが癌や心臓病、腎臓病の大きな要因であることはよく知られています。

 

 

 

インスリン耐性については、いろいろと面白い話はあるのですが、まずはシンプルなところで機序を正確に押さえましょう!

 

海水を飲むと喉が乾くように、砂糖水もまた体内の水を大量に必要とします。

喉が乾くのです。

(ですので、糖質制限を始めた当初は体重が落ちます。それは糖質が入ってこないので、砂糖水を薄めるための水が不要になって、一気に水が外に出るからです)

 

それだけではなく、砂糖水は血糖値を急激に上げます。

血糖値が上がると、身体にはサイレンが鳴り、血糖値を下げようとします。そのサイレンがインスリンです。インスリンは身体の様々な反応を一旦止めて、血糖値を下げることに集中させます。

肝臓、筋肉、脂肪細胞にグルコースを取り込ませて、血糖値を下げさせます。

しかし急激に血糖値が下がると、脳が「低血糖だ!!!」と大騒ぎになり、また砂糖水を飲ませようとします。

そして血糖値が急上昇し、インスリンが大量に出て、血糖値が下がり、また頭から繰り返します。

 

 

砂糖水はそれだけではなく、舌の味蕾を通じて、脳の報酬系を刺激します。ドーパミンが出るのです。ドーパミンは行動を促すホルモンであり、この場合はどんな行動を促すかと言えば「もっとその糖分を摂取せよ」という行動です。

我々人類の歴史の中で、糖分にありつける機会は貴重なので、その機会は逃さず最大限に活かそうとするのは、当然です。

我々がケーキバイキングで目の色を変えるのは当然なのです。

 

というわけで、砂糖水は海水以上にいろいろなシステムが同時に働いて、喉を乾かせるのです。

 

海水の方がまだシンプルなシステムです。

 

砂糖水は海水のような脱水だけではなく、インスリンの経路もあり、ドーパミンの経路もあります。どれも強烈です。

 

 

で、このシステムがどれだけ強烈かを実感するために、「海水ならぬ醤油の一気飲み」(良い子は真似しないように。大人は自己責任でw)を薦めました。少量を一気飲みしても、十分に身体の強烈な変化を感じられるのです。恐ろしいほどです。

 

そしてこれはそのままコンテンツになりますし、ヒーリングをしても、コーチングをしても、その臨場感は何度も何度も使い回せます。というわけで、猛者の皆さんは(少量で良いので)醤油を一気飲みしてみましょう!

そして、我々のシステムがいかに働くかをメタ視点で観察しましょう!

 

 

その臨場感で、砂糖水の機序を観ると、末恐ろしくなります。

そして実際に我々の身の回りにある食品の多くは、砂糖水を煮詰めたものばかりです。

加工食品は水を飛ばすことで、長期保存が可能になっています。

 

我々が食べ過ぎてしまうのも、食べていないのに太ってしまうのも、我々の意志力や怠惰さのせいではありません。知らないうちに、良かれと思って、巨大で複雑なシステムに巻き込まれてしまった結果です。その巨大で複雑なシステムを丁寧に解きほぐせば、システムの外に出ることができます!

 

システム(という現状)の外に出れば、恐ろしいほどに健康で、驚くほど快適な世界へ移動できるのです。

(という企画をいま鋭意作成中、ご期待ください!!!)