未来から過去へと時間が流れるとどうしても思えない君へ | 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

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四ツ谷にありますバレリーナ専門の気功整体「まといのば」のブログです。
気功師から見たバレエとヒーリングのコツを公開します。
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反対側のホームに止まっている列車が動き出したとき、自分の乗っている電車が動き出したような錯覚に囚われることがあります。

2台の列車が並んでいて、どちらかに自分が乗っていて、もう片方が動き出したときに、止まっているはずなのに、自分たちのほうが動き出したような気がするという、あの錯覚です。


走っている電車の車窓を眺めていても、あまりにずっと眺めていると、遠く向こうから踏切や駅のホームがやってきて、目の前を過ぎ去っていくような感覚に囚われることがあります。
踏切やホームが動いていて、自分が止まっているような錯覚です。


はるか先に見えるトンネルが次第に近づいてきて、ついには飲み込まれるとき、自分が移動しているというよりも、トンネルが近づいてきたような感覚があります。


時間も同じです。

自分が過去から未来へと移動すると考えるのは座標認識としては正しいです。
ただその体感としては踏切やトンネルが遠くから近づいてきて過ぎ去るように、未来が遠くからやってきて、目の前に出現し、そして過ぎ去っていきます。


明日や来週や来年は否応なしに未来からやってきて、現在の私たちを飲み込み、その時間は瞬く間に過去になります。

未来は光の速さでやってくるのです。

もちろん我々が光の速さで移動していると考えても良いのですが、寝ても覚めても意識してもしなくても移動している以上は、未来が向こうからやって来ると考える方が自然です。




新幹線で東京駅を出て、途中名古屋を通過して、新大阪に行くとします。




東京駅、名古屋、新大阪という並び順だけで時間を考えるとC系列(時間の哲学の話です。これは並びだけで、方向がありません。上りも下りもOKなのです。ですからC系列はそれだけでは成立しません)。

東京駅から名古屋へ、そして新大阪へと考えるとしたらそれは時間の哲学で言うA系列です。


新幹線に乗っていて、うとうとしていたら、東京駅を出てしまい、気づいたら名古屋に到着。
またうとうとしたら新大阪というシチュエーションを考えてみましょう。

我々は移動したのでしょうか?
確かに新幹線は東京から名古屋、新大阪と移動したのですが、実際には寝ていただけです。

むしろ名古屋が向こうからやってきて、そして過ぎ去り、新大阪がやってきて、また過ぎ去ったのです。

名古屋が向こうからはるばるやってきたのです。


時間も同じです。

時間の中を我々は移動しているとも考えられますが、時間の方が向こうから接近してきて、そしてはるか彼方へ去っていきます。


我々は巨大な新幹線に乗って、時間旅行しているようなものです。

時間は未来からやってきて、そして過去になっていきます。

自分が移動すると考えても良いのですが(視点の問題なので)、体感としては自分が止まっていて、向こうから未来がやってきて、過去になっていきます。

ちなみに空間の移動で考えると、自分が移動すると考えても、向こうからやってくると考えても運動の相対性を考えると同じことです。

ただ「自分が移動している」と考えることは難しいのです。なぜなら我々は1時間に1時間しか時間を移動できないからです。これだけコンスタントであれば、自分の意志で時間空間の中を動いたというよりは、向こうからやってくると考えたほうが肌感覚に馴染みます。



これを頭で理解し、車窓を眺めながら、身体に落とし込むことができると、、、かつての「時間は過去から未来へと流れている」という時間感覚がとても奇妙なものに思えてきます。
これはたしかに一種の洗脳であり、「先輩が偉い」「先祖が偉い」という既得権益の確保の匂いがします(逆に別に新しいものが偉いわけでもありません)。


そもそも何が過去から未来へと流れているのでしょう?

自分自身が時空間の座標を過去の一地点から、未来の一地点へと移動しているというのであれば分かります。しかしそのときも体感としては、未来が向こうからやってくるように感じるでしょう。

名古屋が向こうからやってくるように。


特殊相対性理論によって、時間の流れが慣性系毎に異なることは理論的に示され(原子時計を用いた実験でも宇宙線の観測でも示され)、そのことで時間と空間は異なるパラメータではなく、同じパラメータであることがわかりました。緯度経度と同じ感覚で時刻が並び立つのです。

であれば、空間認識の錯覚を使って、時間について考えることは不都合ではなく、むしろ正しい態度なのです。


新幹線の運転席に座っているイメージを持ちましょう(もしくはロマンスカーの展望席)。


*ロマンスカーは先頭車両に展望席があります(運転席は二階に!)

そうすると運転席に座ったような感覚を持てます。


そうすると未来が向こうから、飛び込んでくる感覚が得られます。
(自分が未来に突き進んでいくと思ってもいいですが、そうであっても名古屋駅がこちらに向かって相対的に近づいてきます)
(たしかに最終的には時間は流れないという感覚まで持っていきたいのですが、それ以前に未来が目の前に飛び込んでくる感覚を、まずはつかむほうが大事です。頭だけで理解しても役に立ちません。肌感覚が全てです)


時間に対する根本的な見方を変えることで、認識の根本が書き換わります。

このような劇的な変化を地味にひとつひとつ自分の中で起こしていくことが、強烈な能力を持つ良い土台となっていきます。


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