人類を誘導できるのは、ただ理想のもつ魅力だけ(マッキンダー)きっと星のせいじゃない | 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

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リードアンダーソンでしたか、バレエに必要なものは第一にPlace、第二にPlace、第三にPlaceと言っていたように思います。これは全く記憶があやふやなので、間違っていたら申し訳ないです。


ポイントはどこで産まれたかがきわめて重要だということです。

才能や身体の資質、よく伸びるつま先よりも、どこで産まれたかが重要というのは良くわかる気がします。

どれほど才能に恵まれていても、場所が悪ければ、才能は育たないからです。

我々は土地に縛れられているのです。
これだけ移動が自由になった時代においても、強く土地に縛れられています。



風水も陰陽師も奇妙な吉凶を占っているようでいて、その本質は天文(天の文)です。
そもそも安倍晴明も天文博士であり、陰陽博士ではありませんでした。


天と地は呼応しあって、天の文(あや)が地の理(ことわり)を生じさせ、地の理が天の文を生じさせます。
2つは呼応しあっています。
(地理が風水の別名なのと同様に、地方という言葉はそもそも式盤の用語でもあります)
(式盤での占いである式占は古くは日本書紀において大海人皇子(天武天皇)が行っています。時、天皇異之、則舉燭親秉式占曰「天下兩分之祥也。然朕遂得天下歟。」


しかし最も重要なのは人です。

その意味で古くから言われる、天地人というのは

天 ⇔ 地 ⇔ 人

であり、

天文 ⇔ 地理 ⇔ 人間


であると言えるのかもしれません。

(だからこそ、陰陽師は国家公務員であり、陰陽道はトップシークレットでした。天文博士安倍晴明ですら賀茂保憲が死ぬまで閲覧を許可されていない文献が多くあったそうです。
「人」が重要であることを隠したかったのです。)



地理がいかに政治に関わり、そして栄枯盛衰に影響を与えるかを大胆な歴史観と共に示してみせたのが風水、、、、もそうですが、マッキンダーの地政学です。



その徹底的にリアリスティックなマッキンダーが説くナイーブにすら感じる理想論は感動的です。


地政学者(本人は最後まで自分を地理学者と言いましたが)マッキンダーはこう言います。


人類を誘導できるのは、ただ理想のもつ魅力だけである。



頭のおかしい気功師としては、理想の持つ魅力は人だけではなく、鬼神も物怪も物恠(もっけ)も悪魔も邪鬼も四神も十二天将も誘導できると考えます。



というか、それ以外の方法がないと思います。

もちろん冷静な思考は必要ですし、バランスの取れた発想こそが求められます。

しかし、最後は理想の持つ魅力がすべてを変えます。



マッキンダーはシェイクスピアのこんな言葉を引きます。


ねえ、ブルータス、僕らがうだつが上がらないのはね、
なにも運勢が悪いんじゃない、僕等自身が悪いんだ。
(中野好夫訳 シェイクスピア「ジュリアス・シーザー」)


これは英語で堪能するべき陰陽もとい引用です。

The faults, dear Brutus, is not our stars.
But in ourselves, that we are underlining.



運勢とはStarsの訳です。


風水でも、陰陽道でもいつも後ろにひたひたとついてまわるのは星です。
ホロスコープとかチャートと言うと安くなるのですが、それは言葉の問題ではなく、劣化しすぎたコピーのせいですw
そもそも本来の占いの機能は未来予測ではなく、瞑想によるゴール設定です(多分w)


*晴明紋


星はきわめて重要です。


それらをきちんと踏まえた上で、

The faults is not our stars.
(きっと星のせいじゃない)

と叫びましょう!!


*原題は”The Fault in Our Stars”


【書籍紹介】
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寺子屋「地政学」で引用した部分を再掲します!

(引用開始)
今やあらゆる組織がすっかり閉鎖的なシステムになってしまっている。そして諸君は、全体のバランスを変えることなしに、何物をも変えることができない。たまさかにどこかの風来坊が中途はんぱなことを考えてみても、それが役に立ちそうな世界はもうどこにもなくなってしまったというわけだ。が、このことが、はたして充分におわかりいただけただろうか?
 ともかく、われわれは論理的にバランスのとれた考えかたをしなければいけない。が、同時にまた現実的で、慎重な行動を必要とする。
 人類を誘導できるのは、ただ理想のもつ魅力だけである。キリスト教の教義や奇跡は、これまでさんざん批判されてきた。が、それでもこれらの障害をよく乗り越えて、一九世紀後の今日なお世界の大勢を支配しているのが、その何よりの証拠である。(略)むろん物事を建設的に考えるのは、破壊するのくらべてずっと難しいし、なかなか機械的に簡単にはゆかない。が、それにしても、せっかくの共同の体験を生かして、同じような規模の構想をもって平和の問題に対処する勇気を、われわれとして持ち得ないものだろうか?

ねえ、ブルータス、僕らがうだつが上がらないのはね、
なにも運勢が悪いんじゃない、僕等自身が悪いんだ。(中野好夫訳 シェイクスピア「ジュリアス・シーザー」)

(引用終了)

(マッキンダー「人類一般の自由」『マッキンダーの地政学』所収pp.238-240)

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