気功って、たまに起こる夢中の瞬間を意識的にたぐり | 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

四ツ谷にありますバレリーナ専門の気功整体「まといのば」のブログです。
気功師から見たバレエとヒーリングのコツを公開します。
「まといのば」では、バレエ・ヒーリング・美容の各種セミナーを行っております。

バレエワークショップに関西から参加して頂いた方からのフィードバックです。以前も何度か紹介させて頂いております。

バレエワークショップでは、バレエの基本でありながら非常に難解とされる「重心」「5番ポジション」「立ち方」「アームスの使い方」などを解剖学と気功で解決していきます。

気功というとオカルトちっくですが、認知科学以降の科学をベースとした気功はオカルトよりもむしろ科学技術と言えます。


(引用開始)

先生、こんばんは。

フィードバックをお送りしようと思う間にも、次々と新しい気付きが起こり、子どもみたいに一瞬毎が新鮮です(笑)

座骨のお話、ありがとうございました。腸腰筋の存在が、だんだんはっきりしてきたように思います。

ワークショップで、もっとお腹をえぐって‥と言われていたのが何だったのか、ようやく掴めてきました。

昨日の朝は、シャワーしながらふと下を見下ろしたら、お腹がぺったんこでびっくりしました。おお、と思いながら、みぞおちに触れたら、今度は重心が後ろに下がると同時に太腿が出っ張るのが見えました。その瞬間、この太腿がダメだ‥とがっかり。

でも、次の瞬間に、骨盤の下側がロックされていると気付いたのです。そこを解放するようにイメージすると、太腿も解放され、これか‥!と思いました。

求めて悶々とするくせに、諦めがはやいのですね。形が100%じゃないことの方に意識が向いて、それ以上近づく試みをしないから到達しないのだ、と1つカラクリ(?)を発見した気分です。

焦らず楽しみながら、じっくり観察する態度が少しずつ育ってきています♪

今日なブログは、とても興味深かったです。この数日、ブログの中の言葉がふっと思い出されては、新しい観察と気付きが起こる‥ということを繰り返していたのです。

昨日はフルートのレッスンで、先生と2重奏しながら(フルートのレッスンは、、練習曲の下パートを先生が吹いてくださるのです)、「上手な人に同調する」という言葉を思い出しました。

同調しようと意識すると、相手の音の聞き方が自然と注意深くなり、相手の呼吸を感じとろうとしていることに気付きました。気功って、たまに起こる夢中の瞬間を意識的にたぐりよせる方法なのかな‥、と思ってみたりしています。

それではまた。

早くバレエのレッスン日が来ないかなぁと、心待ちの毎日です。

(引用終了)


「お腹をえぐって」というのはこの方含め数名へのアドバイスです。一般的なポイントとは違います。オーダーメードなアドバイスと考えてください。

この方々には有効ですが、一般的には誤解されやすいアドバイスだと思います。

「みぞおちに触れる」というのは、気功技術「腸腰筋」のトリガーのことです。トリガーとは気功技術のスイッチのようなものです。スイッチを入れると勝手に気が流れ、例えば腸腰筋は良い状態になります。いわゆるプロのバレリーナやアスリートと同じ状態になります。

余談ですが、気功で筋肉に気を流すのは簡単です。ですから多くの気功師やヒーラーの方がインナーマッスルである「腸腰筋」に働きかける技をお持ちです。腸腰筋に流すのは簡単だけに、どの水準で、どのレベルで気を流すかが重要です。

闇雲に気を流しても意味はあまりありません。
「ランダムに鍵盤を叩いたら、ショパンが弾けた」ということはほとんどありえません。

僕らの馴染みの深い言葉で言えば「キーボードの前の猿」です。ランダムに叩いても、シェイクスピアは生まれません。

ただサルがキーボードを叩いて、何らかの無意味な文字列が出てきて、そこに意味を見出だしてしまうと、カルトが生まれます。多くのヒーリング技術やスピリチュアルやカルトはその程度のものです。神秘体験などどこにでも転がっています。

そこに伝統的な教議や科学の言葉を目茶苦茶にほうり込めば、無知の人に対して「権威」が発生します。専門家の多くは「無知」です。科学者が「科学」を知っているかは微妙です。バスの運転手は運転の仕方を知っていますが、バスそのものについてはどうでしょう。

そのカルトやスピリチュアルの「権威」を叩いている人も無知である場合が多く、その場合は「批判」しているのか、マッチポンプなのか不明な場合がしばしばあります。

まあ、抽象度が低い同士でいつまでも戯れればいいと思います。もちろん僕らはそのような世界をシャットアウトします。人生はそれほど長くありません。

もちろん僕らが「真理」を掴んでいるとか、正しい「知識」を知っているというわけではありません。当然です。「真理」も「絶対的に正しい知識」もありません。

僕らは自分達自身が「無知」であることを心底知っていることが「強み」でしょう。そしてだまされやすく、影響されやすいことも知っています。脳が大したハードウェアではないことも知っています。その諦観から世界認識を始めています。

そしてここで紹介している気功技術もベースとなる最新の科学的知見も医学情報も十分に公知のものばかりです。神秘など一つもなく、参考文献も逐次紹介しております。


話しを戻します。
この方は非常に素晴らしいポイントをいくつもつかまれています。

第一に自分の身体で繰り返し試しながらフィードバックを取り試行錯誤されていること。

そして第二にご自身のスコトーマ(心理的盲点)に気付かれて次へ進まれていることです。

この方がおっしゃるとおり、自分の欠点を見てしまうとそれがスコトーマとなり、良い点や改善すべきポイントが目の前にあっても見えなくなります。

リラックスして目を開ければ、世界は見えてきます。

急速に高度な技を次々とマスターされているので、楽しいと思います。楽しんでください。そして冷静に抽象度を上げて、起きていることを眺めてください。

観察とはリラックスとフィードバックのことです。

同調によるコピーや、シンクロについてもご自身で見出だし、獲得されているのは素晴らしいと思います。

「気功って、たまに起こる夢中の瞬間を意識的にたぐりよせる方法なのかな」というのは、名言だと思います。その通りです。

「深い変性意識で到達した瞬間」をつかまえて、その記憶を臨場感を持って再現するのが気功です。繰り返し再現すれば上手になります。その感覚こそが上達の秘訣です。