カタレプシーとはある種の筋肉の硬直のことです。
何か作業をしていて、それが途中で突然中断されると筋肉はその状態で静止します。
パソコンを使っている最中にUSBを引っこ抜くと画面がフリーズするようなイメージです。
電話で話しているとき、横から誰かに話しかけられたとします。そちらに気を取られている間、電話を持つ手は空中に浮かんでいます。この浮かんだ手がカタレプシー状態です。
筋肉が硬直したまま止まってしまいます。
よく催眠暗示ではカタレプシーを導入(インダクション)に使います。筋肉をカタレプシーで固めておいて、その上で「もっと固くなる」と書き込めばカチンカチンになります。
苫米地理論もしくは認知科学では、カタレプシーをフレームの中断として説明します。もしくは内部表現の切り離しと言います。
フレームというのは、認識の枠組みのことです。
人間は様々な行動をフレーム単位で認識します。あるフレームを開始したら、それが終了するまでは継続してしまうのです。
あくびが始まったら止めるのは難しいようなものです。
先程の電話でも、フレームというのは番号を押す、通話する、電話を切るという三つでフレームが構成されています。それを途中で中断されるとフレームが終了していないので、内部表現が切り離されてしまうのです。
そうすると筋肉はどうすれば良いのか分からなくなりその状態で静止します。静止しているということは硬直しているということです。これがカタレプシーのカラクリです。