山中が逃げて海老根が番手捲り、直線で中村と優勝争いで有終の美・・・
そう思った時期が僕にもありました。
そんなわけで、少し遅くなりましたが千葉記念決勝の回顧です。
と言っても千葉勢の動きぐらいしか振り返ることがありません。
中村が前受けに動いたので、村上が突っ張り先行を嫌ってかなり早くから押さえました。
鐘から引いて叩き返し・・・のタイミングはあったものの動かず。
最初は何故逃げないの?と思いましたが、、
レース後の山中のコメントで自分が勝てる仕掛けをしたというコメントを見て納得。
twitterでは逃げずに優勝も逃した山中を叩く意見が多いようでしたが、おそらく本質はそこじゃない。
◆山中が逃げなかった点について
私は捲りになったら3番手の村上に合わされて終わると思ったので、
山中が死ぬと予想しました。
しかし、村上を乗り越えられると山中が考えたなら、
捲りに回ることは全く不思議ではありません。
山中本人が勝ちたいと思っているのだから尚更。
実際に3番手の村上を外から捲っています。
海老根が追走していれば、山中か海老根の優勝だったでしょう。
千葉勢が勝てる展開になったのですから、
結果から見ても、捲りに回ったことを叩く要素はありません。
4番手の和田健太郎が納得しているかは知らないけど。
◆なぜ山中の捲りに海老根が千切れたのか
本当に肝心なのはこっち。
山中の捲りは長島&村上を飲み込みました。
本来千葉勢が勝てた展開だったんです。
誤算は、海老根が千切れたこと。
それにより佐藤が山中の後ろへ切り替え、直線で差されました。
ポイントは鐘の4角から残り1周にかけて。
最終周回に入ったところ。
なぜか中村と和田が併走になっています。
こちらがその前の4角。
このあたりで山中は一度腰を上げました。なので山中の白いサドルが見えています。
追走の3人は山中が腰を上げたので、仕掛けると考えて千切れないようペダルを踏み込みます。
が、山中は仕掛けず、再び腰を下ろしました。
ペダルを踏み込んだ=スピードを上げてしまった追走の3人は前に詰まり、1枚目の画像のような状態に。
ここから一度バックを踏んで元の位置に戻り、再び加速するのは非常に困難です。
そして前の長島がこのタイミングでスピードを一気に上げたため、追走が苦しくなりました。
特に長島が流していたので、かなりの低速からスピードアップしています。
残り1周の1角。まだ山中が仕掛ける前ですが、既に海老根は山中と口が開いています。
ここから村上と山中が仕掛けるので更にスピードが上がります。
内併走の状態からスピードが上がった和田健太郎は悲惨。
最終バック、山中と海老根の車間は開く一方。
最終ホームで前に詰まった海老根、中村、和田の3人はこの時点で死に体。
前が団子になったとはいえ、ここから3着に届く中村は素直に凄いと思う。
結果的に、これが致命傷になりました。
4角で腰を上げなければ、4角で仕掛けていれば、逆にワンテンポ遅ければ、
結果は違ったのかもしれません。
何故あそこで山中が腰を上げたのかは、本人のコメントが出ていないので分かりません。
長島の急な踏み上げも一端ではあるので、細かい部分は分からない。
優勝した佐藤博紀は2016年の千葉記念でエボリューションを走り1着。
優勝とカウントするのは変だと思うんだけど、KEIRIN.jpではそれがS級初優勝となっています。
いずれにしても別カテゴリで2年連続で千葉記念を勝った、という珍記録が生まれました。
なおF1の優勝経験は無いようで、そこは朝倉と競争ですかね。
ではまた。