予め書きますが辛口です。
渡辺の優勝で幕を閉じました。
中部も福島もミスを積み重ねています。
結果的に福島独占になったものの、レースのレベルは非常に低いです。
主にどこでミスったか、という部分にスポットを当てます。
初手から。
号砲と共に、渡辺が出てしまいました。◆福島勢のミス
岡村は福島の後ろ、中段に浅井、後ろに深谷。
ただ、浅井が動きませんでした。
残り3周から深谷が動いたが浅井は動かず、併せて踏んだ岡村がイン粘り。
◆浅井のミス
残り2周半で8番手では勝負にならない浅井が前に出ます。
深谷はペースを上げることなく浅井を出した結果、浅井ラインを追走した新田に中段を確保されます。
◆深谷のミス
浅井の先行、中段新田で深谷は6番手で鐘。
この時点で新田と渡辺の裏表でしか決まらない展開でした。
ではそれぞれのミスを考えます。
◆福島のミス
ほぼ2分戦かつ愛知勢の二段駆けが濃厚で、前受けのメリットはありません。
ただ、渡辺が一車出てしまいました。
愛知勢も浅井も当然前を取る気は無かったので、そのまま福島が前受けに。
本来この初手であれば、必ず中部の誰かが優勝する番組です。
浅井が新田を押さえて後ろから深谷に行かせるだけで中部4車連携の完成です。
深谷が1番車だったので、渡辺が出なければ深谷が前を取らされた可能性もありました。
正直これは致命的なミスなんです。
ただし、浅井と深谷が斜め下の立ち回りを展開します。
◆浅井のミス
浅井が先に動けば、中部4車の先行になりました。
が、浅井は深谷を先に行かせます。その結果岡村にイン粘りを許し、
更に自身は8番手を引く最悪の結果に。
8番手では勝負にならず前に出るしかなくなり、
深谷のミスと合間って新田に中段を明け渡す最悪の展開を招きます。
◆深谷のミス
8番手から上昇した浅井を、深谷はペースを上げずにそのまま通過させました。
結果浅井ー椎木尾を追走した新田に中段を許すことになり、これで勝負あり。
深谷は
・浅井を突っ張る
・ペースを上げて浅井を出しつつ3番手に入る
と2つの正解になり得る選択肢があったのに、唯一確実に外れになる選択肢をチョイス。
これで福島勢の優勝が確定。
深谷は逃げるしかないのだから、番手が競りになったとしても流したのが疑問。
そもそもこんな展開になったのは、残り3周で浅井が深谷より先に動かなかったから。
中部がほぼ100%勝てる初手だったのに、気付いたら確実に負ける展開になってしまいました。
twitterでは浅井がイン切りしたのに深谷が叩かなかった、という論調が一部でありましたが、
あのタイミングでスピード落として福島3人まで出した上で、
再加速し直して叩き返すのは不可能です。
引き切ったのが赤板ですから、そこから加速して前に迫る頃には既に鐘、
福島勢に合わせられて出番はありません。
◆浅井と愛知勢
昨日の共同インタビューを見ても、中部の並びで揉めたのは間違いないでしょう。
金子のコメント「4番手でも良い」
深谷のコメント「自分たち(愛知3人)で浅井に頼んで3人並ばせてもらった」
吉田のコメント「金子さんと話して深谷の番手」
金子と深谷のコメントが矛盾しています。
金子が4番手なら浅井が2番手か3番手ですから、愛知3人での連携にはなりません。
吉田に至っては浅井に全く触れていない。
おそらく、吉田敏洋が深谷の番手を主張して譲らなかったのでは。
選手の格で言えば、吉田が年上であるものの、浅井、深谷、金子はタイトルホルダーで吉田が格下。
その吉田が師弟関係に割り込んだら、そりゃ難航するでしょう。
そして今日の展開を見ると、愛知3人と浅井は作戦の打ち合わせをしていません。
中部4人はほぼ全員が並びに満足していない、と考えるのが自然です。
吉田だけは満足していたのかもしれませんが。
◆浅井について
とはいえ、新田に中段を取られれば勝ち目がありません。
愛知勢と作戦の話をしていなくても、並びに満足していなくても、
吉田と遺恨があるという噂があったとしても、あの初手であれば先に動いて中段確保→深谷を逃がす、
というのが浅井にとって一番優勝の可能性が高いポジションだったはずです。
昨年から、浅井の立ち回りが明らかに劣化しています。
劣化と言うより、複数の選択肢から外れを引くことが増えた。
ラインの先頭で8番手を引いて不発、謎の前受けでライン全員後方で終了、などなど。
いままでは比較的立ち回れる選手で安心してヒモで買えたんですが、
露骨にミスって飛んでます。
これはついては全く原因が分かりません。
しかも徐々に劣化しているので、今後も怖い。
それでも今日は立ち回りのハードルが極めて低いレースだったから、
何とかなると思ったんだけどね。