住宅申し込みしてから契約まで、1か月もなかったと思います。

その間、何度も

 

「この土地から抜け出したい。もっと便利な場所に行きたい」

「便利な地元に帰りたい」

「いやだめ、ここで暮らすって決めたんだから」

 

を寝ている時以外ずっと繰り返しました。

この頃から、電話カウンセリングを頼るように。

夫婦問題のアドバイザーの方から、自身の内面的なアドバイスを下さるカウンセラーさんにすがるように電話しまくりました。

 

しまいには双方の両親も巻き込みました(ここから義両親が私への不信感を抱いたと思います)

過干渉から逃げ出したはずなのに、私も母親にうっかり愚痴をもらしたのが悪かったです。

案の定母親からは離婚を促され(表面上、結婚に賛成だった父親も内心は反対だったらしい)

私は離婚したくないけれど、両親との確執や私の性格を考えると、夫も私も本来は結婚すべきじゃなかったんじゃないか……?と思うように。

 

1日単位で気持ちが変わるんですよね。

家を買う、買わない

離婚する、しない

 

夫にも一緒に地元に来てほしい!と泣いて訴えたり、でも夫も夫で今の仕事を変えたくないので、二人とも「離婚か否か」という地獄絵図。

夫も私も毎日泣いては「離婚する、しない」を繰り返しました。

こうやって書くと、情緒が安定しない女みたいに見えるんですが、こんなことは人生で初めてでした。

それまでは思考や感情の波に流されることも、溺れることもなく、フラットに生きてきました。

「面倒くさくない女」なのが唯一の取り柄ってくらい。

だから、すごく自分が怖かったです。

こんな風にミキサーのように頭がかき回されるなんて。

 

そして物件契約の前日。

朝にも離婚する、しないの話を経て「離婚もしない、あの家を買う」と言った私。

胸をなでおろす夫。

2人で頑張ろうね、そう決意しました。

 

でもそこからずっと胸がザワザワ。

晴れやかな顔の夫は対照的に、私はずっと転ぶ寸前のようなひやっとする感覚がずっと続いていました。

そして夕方。

散歩をしながら様々なことを考えて、思考の海に溺れて、こう思い至りました。

 

「やっぱりあの家はいらない。引っ越したい。ここは私のいるべき場所じゃない」

 

アパートに戻って眠っている夫を起こし

 

「契約したくない」

「ここじゃない街に引っ越してやり直したい」

 

と泣きつきました。

夫は最初仰天していたけれど「本当にそれでいいんだね?後悔しないね?」と、すぐに不動産屋の担当さんに電話しキャンセルの申し入れをしてくれました。

 

そうして「2人で別の街でやり直そう」ということで一致し、夫も「引っ越した方が俺も友達と会えるし、趣味もここですっぱり止めるよ!」と言ってくれました。

 

私も夫もこの数週間でボロボロでした。

でも、これで新しいスタートが切れると思っていました。

2人とも笑顔でした。

 

 

けれど、次の日には夫の態度は180度変わってしまったのです。