夏季研究会3本目は,1年生の「かずをせいりしよう」です。授業者は同校の若い先生です。
 まず「○○君のお花物語」が始まりました。○○の部分には授業者の名前が入れられています。そのお話は次のようなものでした。
・○○君が,先生からいくつかの花の種をもらう。
・○○君は,もらった種を1組,2組,3組と書かれた12個の植木鉢に植える。(植木鉢はクラス別にばらばらにおかれている。)
・一生懸命水やりをする。
・月曜日に,初めて4本の花が咲く。
・以下,火曜日2本,水曜日1本,木曜日3本,金曜日2本咲いていく。
・咲いていく花の色は3種類がバラバラに咲いていく。
が続いて,最終のイラストになりました。
 このお話は,とてもよくできていると感じました。統計的に調べていくための3種類の情報がちりばめられていきます。表でまとめると右のように「曜日ごと」「色ごと」「クラスごと」に整理することができます。
 素材は素晴らしいので,これをどのような提示・展開していくとよいのでしょうか。この日は,まず「曜日ごと」の絵グラフが,教師から提示されました。花は全部「赤色」で塗られていました。
 次に「色ごと」の絵グラフも同様に提示され,それと同じものを個々の児童が「赤鉛筆」で塗っていきました。出来上がると先生のところに持っていって丸を付けてもらっていました。
 こうしてできた2つのグラフを見て気が付いたことなどの発表に入りました。子どもたちは,グラフからわかる花についてのことだけでなく,グラフ自体のよさなどについても言及していて,とても素晴らしい話だったと思います。しかし私は,この展開ではせっかくのよい素材が生かし切れていないのではないかと感じました。
 代案1としては,最終のイラストを見ながら,自由に絵グラフを作らせる方法です。「色」と「クラス」に分かれて,自然に2つのグラフが出てくるような展開です。
 代案2は,どんなグラフができそうなのかを話し合い,それではまず「クラスごと」(「色ごと」)からやっていこうと,方向性を定めてから作業の入る展開です。その中で「クラスごと」はどうやっても4ずつになるよ,などこの場合はあまり意味がないことが話し合えると批判的思考の萌芽になるかな。
 代案3は,どこかで「曜日ごとの絵グラフを作ろう」と投げかける。すると,もう忘れたよというので,もう一度アニメを見ながらメモを取る児童が出てくると自然な作業になる。
 代案4は,曜日ごとの絵グラフを色別に塗らせる展開です。その結果,「青い花は咲くまでに時間がかかる」「赤い花は早く咲く」などが見えてくると,複数のグラフを組み合わせたことにつながる。
 以上,1年生としては難しい面もありますが,あまりにも「レールを敷いた」展開だったので,そのように感じてしまいました。
 若い授業者は,いつも意欲満々の授業をされ,いくつかの研究会でお目にかかったことがあります。感謝したいと思います。

 

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