先日,市の教科別授業研究会が行われました。この日は,市内の全学校が午前中授業にし,午後はどこかの学校に移動して,教科別に授業研究会を行うのです。私の地元では毎年行われています。
 私は算数部会に参加し,1年生の「ふえたりへったり」の授業を見せていただきました。この単元は,啓林館にしかない単元で,加減計算を学習する前の助走と位置付けられています。数がふえたりへったりする様子を,「バスごっこ」を通じて感じさせようとしています。
 実際にあるバス停の名前を使いながら,右のようなシチュエーションでお客さんが変動します。アニメーションでこのようになるものを見せながら,まずは「巨大バス模型」を使って,子どもたちが「ごっこ」をします。最初にのっている5人を指名して,次に下りる3人を下ろし,次に乗る5人を指名するなど,先生の指示に従って,子どもたちはバスに乗ったり下りたりしています。
 この体験が,実際の加減計算のイメージにどこまでつながるのかはよく分かりません。授業者のねらいは「乗ると増える」「下りると減る」という言葉を子どもから引き出したいようです。しかし「増える・減る」は,自分にとっての利害関係がないと出てこない言葉です。お菓子やシールが増えた・減ったというような状況で初めてでくる言葉でしょう。授業者の再三にわたる,
「どうして,○人になったの。」
という問いかけに対して,
「乗ったから。(おりたから)」
としか返ってきません。仕方なく,先生が言い換えてまとめていったのですが,私はこの場面ではそれで十分だと思いました。
 それと,実際にバスに乗り降りさせるごっこ遊びですが,先生の指示で子どもたちが動いているにすぎませんでした。このごっこ遊びの最大の特徴は,
「私もバスに乗りたい。」
という気持ちのはずです。なので,
「だれか5人のってくれませんか。」
と言えば,われ先にいこうとして,じゃんけんなどをしなければ収拾がつかないようになるでしょう。そのあと,
「だれか4人おりてもらえますか。」
とたずねた時に,バスに乗っていない人の方が手を挙げれば,そこで「ずれ」が生じます。そんなことを授業の話題にしていくと面白いと感じました。
 若い先生なので,きれいに進めたいという思いが強い面がありましたが,準備などとてもよくできていて,経験を積んでいけば,もっと子どもが自分から動く授業を構成できるのではないか,と感じました。ありがとうございました。
 なお,この授業研究会は,ローテーションで学校が決められています。そのローテーションは,四半世紀以上前に,市の部長をしていた私が作ったものです。そのローテーションで5年前に一度自分が授業をすることになりましたが,このまま自分の異動がなければ,来年もう一度私が授業することができます。

 

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