最初に,前時に取り上げられなかった,リボンの長さを5mにそろえた考え方を紹介しました。この児童は,とてもユニークな発想であると同時に,ノートに上手に説明もできていたので,それを取り上げておきます。
ここから本時です。前時に小数での「等分除」の場面について扱いました。この日は,そのことを確認しながら,「割る数と商の関係」まで,うまくいけば2時間分くらいまで進めてやる計画でした。しかしそれは全くの絵空事でした。
いきなり文章題を小黒板で3問出します。それぞれを「式」「答え」にするよう要求しました。3問のうち2問はわり算になりますが,1問だけ,かけ算になる問題にしています。何も考えず「わり算」だと思ってやってしまうと間違ってしまうような問題・数字にしてありました。私は短時間で子どもたちが動き出すと思っていました。
しかしかなりの時間をとっても全部できた児童はわずかなのです。全く手のついていないものも何人かいます。これが今年のクラスの実態で,場面をイメージする力がとても弱いのです。逆に言えば,先取り学習の影響も少ないといえるかもしれません。
「みんな苦労してるね。では今日は,このような問題の式が作れるようがんばりましょう。」
と,方針転換して進めてくことにしました。
最初の問題を「四ます関係表」に整理していきます。「2.5Lが3㎏」で「1Lは?」と整理できました。ここから「比例の考え」を使って,倍関係を見つけていきます。「2.5を1にする」ためには2つの方法があります。1つ目は「0.4倍する」方法です。これで1になりますので,3㎏の方も0.4倍すれば,1.2㎏ということが分かります。
もう1つの方法として,「÷2.5」をする方法があります。同じ数同士のわり算は1になる,という性質を使ってます。比例の考えで,3㎏も÷2.5をすると1.2㎏を求めることができます。この問題の場合は,かけ算でもわり算でも答えを求められることが分かりました。
次の問題も同様に整理すると「1を1.5にする」必要があります。この場合は「1.5倍する」という方法しかありません。「1÷□=1.5」に当てはまる数は小数ではありません。したがってこの問題は「かけ算」でしか答えが求められない問題,ということになります。
同様に,次の問題は「わり算」でしか答えが求められない問題になっています。わり算とかけ算は逆関係なので,分数を使って「逆数」という発想でとらえると,どんな場面では乗除が両方使えます。しかし5年生ではそれは扱わないのでこのような進め方が可能になります。
いずれにしても,このような場面では「四ます関係表」を使って考えていく以外に方法がないことを確認しました。
『ノートにしゃべろう』は,「割る数と積の関係」を考えさせるために用意していた小黒板問題を利用して「お題」という形にしました。予定していたこととは大きく外れた「場の調整」が大きい授業ですが,こんな対応は当然必要になることです。