前時までの2時間で,小数のわり算を「包含除」で進め,簡単な計算ができるところまで進めています。この日は,教科書では導入に使っている「等分除」の場面での「立式」と「計算方法」に触れていくことまで進めていきます。
 まず,左の問題を示し,自力解決することを促します。一般的には,この問題に対する「立式」をしてから答えを求める「自力解決」に入るのでしょうが,それだと式ができてしまっているので,先取り学習の「形式」が出てくる可能性が高くなります。そこで,式は問題にせず,とにかく答えを求めるところからスタートします。
 それでも自力解決の中には,式を作ってやるものが結構います。逆に「力技」で答えを求められる児童はほんのわずかです。そんな中から一人の方法をピックアップします。
 その児童は,線分図(2.5mのテープ)を10等分してます。すると1つ1つが「10円,0.25m」になっています。私は,長さの方をいろんな分割をして考えると思っていたのですが,お金の方で分割しているのです。よく考えてみると,この方が10等分だし10円にあたるので分かりやすくなっています。しかしこの方法は使えます。
 「短冊に,2.5m,100円」を示し,これを「10で割って」「0.25m,10円」にします。そのあと,
「ここからどうやれば,問題の1mのねだんが分かるかな。」
とたずねると,4倍すれば求められることが見えます。こうして,媒介となる「0.25m,10円」を使って解決することができました。
 「じゃあ,どこかほかの部分の金額が分からないかな。」
と発問します。しばらく考えていた児童の一人から,
「0.5m」
という声が聞こえました。これを「四ます関係表」に整理します。そうすると「÷5」というのが見えてきます。この「5」を,線分図に戻って意味を確認します。全体2.5mの中に,この「0.5m」が5つあることが分かります。そうすれば値段も「5で割る」と金額が出てきます。先と同じような考えて進めることができました。ここで,
「こうやって考えてきたのは何という考え方かな。」
とたずね「比例」という言葉を引き出していきます。
 もう一人の児童は「1.25m」と言い出しました。その意味を全体で確認すると,「半分の長さ」ということになります。これをまた四ます関係表に表します。この時は2で割るので「1.25m,50円」が見えます。ここからさらに四ます関係表にまとめて考えていくためには「1.25m」に何かかけて「1」にしなければなりません。この時,数時間前の「計算の工夫」を思い出します。「125×8」が「1000」になるので「1.25×0.8」が「1」になるのです。これで解決することができました。
 実は,あとでノートを集めた時に「2倍」して「5m200円」にした児童もいたのですが,見つけられていませんでした。ぜひ取り上げるべきだったと反省しています。
 この問題の答えが分かったところで,問題文に示されて数字を四ます関係表に整理します。「2.5m,100円」と「1m,?円」が並びました。この「?」をどうやれば求められるのかをたずねました。
 最初の児童は「×4」と言いました。確かにその通りです。確認した後,他の方法をたずねます。そうすると,
「÷2.5」
という案が出てきます。2時間前に出てきた「同じ数同士で割ると1になる」という当たり前の法則です。
 ではこれで作った式を,包含除の時の計算方法でやってみるとどうなるでしょう。両方10倍すると「1000÷25」となるので,力業で求めた「40」と同じになりました。このことから,この問題の「立式」として「100÷2.5」が成り立っていることが分かりました。
 教科書の適用題は,「1.6m,80円」です。1.6をかけ算で「1」にすることはできません。したがって「1」にするためには「÷1.6」しかないことを確認し,立式を一般化して終了しました。本時のねらいはそこそこ達成できたといえるでしょう。

 

にほんブログ村 教育ブログ 算数・数学科教育へ
にほんブログ村