隣のクラスの先生が,インフルエンザにかかってしまいました。急遽補教が回ってきたので,いつものように「飛び込み授業」を行います。小数のひき算ゲームで,自分のクラスを含めて今年度3回目です。当然毎回少しずつ変えています。
最初の問題把握からしばらくゲームが進んでいくのはいつも通りです。しかし過去の2回は,可能性のある数字カードを5枚用意して,その5枚であれば先生の勝ち,それ以外なら子どもたちの勝ち,というゲームにしていました。今回は,可能性のある9枚「0.9~8.1」に加え,絶対にありえない「9.0」というカードも入れておきました。さらに最初のゲームの段階で出たカード以外のものも裏返して出しておき,
「このカードにある数字以外が出るとみんなの勝ちだよ。」
と投げかけました。
このクラスのゲームでは,いろんな数字がまんべんなく出てきました。「0.9」になるものはさすがに少し多いのですが,あとのものは1~2枚ずつ全部出たのです。これはすごいことです。逆にそのためか選ぶカードのきまりになかなか目が向きません。
どうしたものか悩んでいたところ,一人の児童が,
「最後の1枚は,9.0じゃないかな。」
と呟いたのです。どうしてなのかを聞いてみると,
「反対になっている。」
というのです。「1.8と8.1」「2.7と7.2」のようになっていることをさしているようです。ということは「0.9」に対する反対の「9.0」だろうというわけです。
さらに別の指導が,
「9の段っぽい。」
と言い出しました。小数点を除くとそうなっています。
「だから,9×10の90で,9.0だ。」
と話が進み,繰り下がりができることから絶対にありえないことが分かりました。
さらに九九の話が出たので,
「この1.8のときは,9×2=18みたいになるんだねえ。0.9のときは,9×1=9みたいになるんだねえ。」
と,促言を出します。しかしまだ動きません。やむなく,
「9×1の1って,この中に見えるのかなあ。」
と,かなり直接的なことを言うと後はつながっていきました。
そのあとはそのほかのところの秘密の話をして終了しました。3クラス3様で,とても面白い展開になりました。「なぜ」の部分にいかない3年生なので,楽しくできるのは確かです。飛び込み補教にはもってこいでしょう。